醤油がガツンと響き、濃厚な豚骨の出汁がお口いっぱいに広がるスープ。
もっちりと噛みごたえのある太麺に、こだわりのチャーシューと海苔とほうれん草。
横浜を代表する2大ご当地ラーメンとしてサンマーメンと双璧をなす家系ラーメンは、今や全国にお店が増えるほどの人気ですよね。
と、いうわけで。今回は港南区の上大岡に開店されたばかりの「いんなみ家」さんを紹介します!
昭和情緒のあるお店が点在するこのエリアは、戦中戦後は炭鉱の街として亜炭の採掘が行われ、また花街としてもたいへんな賑わいを見せたエリア。
今ではお店の世代交代も進みましたが、古くからの飲食店が軒を連ねる光景がどこか懐かしく感じます。
店内に入ると、スタッフさんの明るい挨拶でニコニコとコンニチハ。
まずは食券を買って、スタッフさんに手渡す際に家系の「3大好み」(味の濃さ・脂の多さ・麺の硬さ)も伝えましょう。
店内はカウンターが5席と、4人がけテーブルが1卓というこぢんまりした体裁。
テーブル席があるので家族づれにも嬉しいし、卓上には味変トッピングもいろいろ揃っていてワクワクします。
◆特製ラーメン(1250円)
好みは全て「ふつう」でお願いします!
ただし、ネギが品切れという事で今回は海苔を多めにトッピングして頂きました。
通常であれば、海苔の代わりにネギが乗るようなのでご了承ください。
まずはスープからいただきましょう!
家系総本山とされる「吉村家」さん直系の「杉田家」さんのマスターによれば、「本来の家系は豚骨醤油ではなく、醤油豚骨なんですよ」とのこと。
すなわち、一口目から強めの醤油がガツンと響くのが真の家系なんだとか!?
こちらのスープもその例に漏れず、一口目を飲むと一杯に広がるカエシの旨味と塩味、そしてトロリとした豚骨のコラーゲン感。
しかし豚骨の奥深く力強いコクもしっかりとしており、このスープは疲れている時に飲みたい一杯です。
菅野製麺製の平打ちの麺は、これもまた秀逸な茹で加減でボリューム感もしっかり。
好みは人それぞれですが、まさにこのスープに相性ばっちりな太めの麺で、モグモグとした食感が素晴らしいです。
今回は海苔を多めにしていただいたので、この海苔にスープを吸わせて麺を巻いて食べるのがお気に入りの食べ方。
海苔は香り高く、しっかりとした海苔でスープを吸ってもバラバラにならないのが良い!
味玉は中がトロトロで、味の染み込みもしっかりです。
味玉はラーメンの具材の中では代表格ですが、味玉が美味しいとシアワセも倍増します!
チャーシューは2種類、豚のチャーシューと鶏のチャーシュー。
日替わりで変わるようですが、今回はこの2種でした。
豚は軟らかすぎず、ギュムギュムと肉の食感をほどよく残した旨味のあふれるタイプ。
窯焼きにされたという鶏むね肉はしっとりとしていながら旨味が濃ゆく、キュッキュッと歯に響く食感も小気味よい!
1杯で2種類のチャーシュが楽しめるというのは、実にゼイタクな事この上ないと思います。
◆◇◆後記◆◇◆
この「いんなみ家」さんは、もともと他店で永く修行を続けたのちに、いろいろなお店で間借り営業を続けていたお店。
その店主さんがようやく「自分の城」を構えたということで、実におめでたいことです。
きっと、たくさん努力されてきたのでしょう。その努力が味にもあらわれていて、個人的に応援したくなるお店です。
上大岡駅からは少々歩きますが、連日行列がたえない人気店。
ぜひともお試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
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※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
いんなみ家 (ラーメン / 上大岡駅、港南中央駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5