まだ若かった20年前、足繁く通ったお店です。
当時は「古き良き」風情がありましたし、完全に地元のコックさん専用の店でしたが、今では初代も引退して改装もし、かつての秀味園とは似ても似つかぬ観光客向けの店に変わってしまいました。
今回は 「ルーローハンセット」(880円)にしましょう。
ちなみにルーローハン単品だと500円です。
このセットは当時からあったと思います。中華街にしてはなかなか安い値段なんですよね。
それもそのはず、何度も言いますが地元で働く人向けの食堂だったのですから。
お茶と一緒に供されました。
大きいグラスの冷たい麦茶が嬉しいね!!
スープは魚団子スープ。
ガラのダシがしっかり効いています。たらしたゴマ油がガツンと効いているし、青菜のシャキシャキ感と魚団子の味わい深い魚のコク、プリプリの歯応えは健在です。
さて、続いてはルーローハン。
角煮ちっちゃくなったなあ!!笑
昔は3口サイズだったのが、今では2口サイズになりました。
味も変わったなぁ。昔はコッテリした外観とトロトロの口当たりで柔らかかったんですが。
肉そぼろもドロリとしたものではなく、パッサパサなものにリニューアルしました。
ふりかけか!!!
みうけんの覚えている味が思い出補正されているのか、料理自体が明確に劣化したのかは分かりませんが、昔はもっと美味しかったように思います。
デザートの杏仁豆腐は特筆なし。
思い起こせば20年前。
当時の中華街には珍しく、ニコニコと愛想よく優しかったバアちゃんが一人で切り盛りするこのお店は、いまやスマホに夢中で「ありがとうございました」も言わない姐と終始苦虫を噛み潰した男性コック先生に変わりました。
これも時代の流れでしょうか。
店も変に改装しちゃって、すっかり風情がなくなりましたね。
テーブルが2卓しかなかったころ、満席だと奥の家族用食堂で食べました。
家族用のテーブルには、家族の食いかけのシャケとか、食パンなんか置いてあったりしてね。
さらにそこも満席だと、チョトマテテネーとか言って、奥の畳部屋で敷きっぱの布団をたたんで、ちゃぶ台を出してくれてそこで食べたのが懐かしい。
カメの剥製が飾ってあったのをみんなで見たり、夜勤明けで畳部屋で宴会したら酔って寝てしまってオバチャンに風邪ヒクヨーとか言われて布団かけてもらったり、なつかしい。
嗚呼、平成は遠くなりにけり。
この店は残念ながら美しい思い出の中にしまっておきたい店になってしまいました。
平成の思い出は彼方に消え、令和となった現代においては、やはりルーローハンを求めるならマリンハイツの百鶴楼一択になってしまいました。
再訪希望値:★☆☆ 他になければ
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