このあたりは、かつて石川島の罪人寄せ場の跡地だったところ。
あの池波正太郎氏の名作「鬼平犯科帳」シリーズでも有名な長谷川平蔵が、江戸湾おきの離れ小島に現代の刑務所となる人足寄せ場を置き、罪人たちの職業訓練と社会復帰を促したところで、一度は来てみたいと思っていたところ。
そんな石川島にあるのが、こちら「南インドキッチン」。
店内はシックな感じで、大人な雰囲気ですよね。
しかしてお子様連れでも大歓迎、インド人ぽい店員さんは優しげに子らに語りかけてくれるあったかいお店なのよ。
後から後から常連さんが来たので、けっこう人気店でもあるようですが、人気店になる理由というのは味だけではないのでしょうね。
料理はいろいろ注文しましたが、アチャールと青とうがらしが言えばサービスしてくれると書いてあったので、頼んでみました。
アチャールはインドやパキスタンなどでよく食べる野菜の酢漬けで、これも店によってはかなり味わいが異なります。
ここのアチャールはスパイスとゴマが効いて香ばしく、またサービス品のわりにはしっかりとレタスの上に乗ってきたりして手抜きではないのが好印象。
青唐辛子は辛味が足りないと感じる人に、ということでしょう。
しっかりとすりおろした青唐辛子で、見た目はただの青汁のように見えます。
しかし絶対にナメてかかってはいけないぞ!!
後で胃とおけつが偉いことになる危険な小瓶だからな!!
まずは腹が減ったとピーピー鳴く小鳥たちに、「お子様セット」(600円)を注文。
ミニバターチキンカレー、ミニナン又はミニライス、デザート、ドリンクという聞くだけでは目新しいものは感じさせないセット内容ではあるな。
しかし、ナンはフカフカもっちもち、チキンカレーは大きなチキンがゴロゴロ入っているしカレー自体にもコクがあって、甘口なんだけれど大人でも美味しく頂けるカレーなのです。
もう、これだけでこの店の実力が分かるわ!!
細君が食べログで見て気になっていたという「タマリンドライス」(430円)。
タマリンドというのは甘い豆で、日本では馴染みのない食材ですよね。中東などではお菓子の材料などにするので、日本のアンコに近いものと思っても差し支えはないと思います。
ただ、日本の小豆とはまた風味が違っていて独特な美味しさがありますねぇ。
わずかに酸味を感じる、そしてコクを感じる独特な味わい。
一瞬、口に入れた瞬間にブルーチーズのような芳醇な香りが口に広がります。
後から追いかけてくる酸味と旨味、そして絶妙なスパイスの風味。
この深い味は実に不思議です。
細君が注文したのは「オニオンチーズドーサ」(1460円)。
たっぷりの玉ねぎとチーズを、小麦粉を薄く伸ばしたカリカリなクレープのような生地で包んだもの。
これがまた素晴らしい!!
カレーは優しい辛さのカレー、白くて甘いココナツ風味のカレー(?)、オレンジ色のものは豆系。
どれも優しい甘さとスパイシーさがあり、なかなかバランスよく仕上がっていると思います。
ドーサはサクサクな皮にチーズがたっぷり。
トロトロにトロけるチーズの中にはシャクシャクな玉ねぎがたっぷり入っていて、実に小気味良い食感です。これは飽きなくて良い!!
みうけんのチョイスは「ノン・ベジミール」(2500円)。
エビカレー、チキンカレー、マトンカレー、バスマティライス、プーリー2種、サンバール、ラッサム、野菜パリヤール、パパドという豪華な組み合わせ。
さすがは2500円の風格ですな。
しかし、これは決して損はしない逸品なのよ!!
カレーだけではなく、スープ類もついてくるので小鉢が結構あって実に豪華な組み合わせ。
一つ一つが違うスパイス使いで、実に丁寧に作られているんだなぁと感じます。
ライスはもちろんパラッパラなバスマティライス。
やはりこういう料理にはバスマティライスがよく合うんです。
プーリー2種、パパドの組み合わせも素晴らしい。
フッカフカなプーリー、カリサクなパパド。どちらもカレーとの相性が実に良くていくらでも食べられてしまいそうであります。
カレーはエビ、チキン、マトン。
どれも具がしっかりとしており食べ応えが充分。
量もそこそこあっていいねぇ。スパイスの使い方も実に上手で、自分ではなかなかこういう風には作れないから、こういう美味しい店でいただくのが良いですね。
このお店は店員さんの接客、お店の雰囲気、そして肝心の味などどれをとっても満足度の高いお店です。
このお店は自信をもって皆さんにもおすすめできるな。
また東京の湾岸地区に行った際には是非とも利用したいお店です。
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
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