古墳はロマン。
しかし、考古学的に貴重な史料でもある古墳というものは得てして軽視されがちで、特に都市部などでは古墳という古墳はほとんど残っていません。
横浜市内などでは、著名な古墳はいくつか保存されて公園となり公開もされたりもしています(市ヶ尾横穴古墳群、稲荷山古墳群、綱島古墳など)が、そのほとんどは開発の波に飲まれ、姿を消していったのが実情です。
さて、ところ変わって神奈川県西部の秦野市では、古墳群が状態よく保存されている公園があるというので、さっそく原付を飛ばしてやってまいりました。
渋沢駅北口から北に伸びていく直線道路をどんどん北上していくと、やがて水無川にさしかかります。
その水無川にかかる堀戸大橋のわきにあるのが、市立桜土手古墳公園です。
この公園は駐車場も無料なのが使いやすい。
さっそく隅に原付を止めさせていただき、園内へ。
いちおうお墓であるので、一礼してから入らせていただきました。
園内には、こんもりとして形の美しい円墳が所狭しと並んでいます。
まず目に入ったのは、31号墳。
直径11. 2メートル、高さ0.8mの円墳の周りを、幅約1.1メートルの周溝が巡っています。
横から見ると、立派な周溝が見て取れます。
単に盛り土をとった後ではなく、外界と墓域を区切る結界の役割も果たしたのではないかと言われています。
離れた場所にあった1号墳(現在は消滅:日産車体マニュファクチュアリングの構内)を復元したもの。
川石が敷かれたもので、直径28メートル、高さ5メートル、周溝の幅5メートルという立派なものだったそうです。
立派な横穴式石室も復元されていました。
ずいぶんと大きな石を組み合わせています。
重機もなかった時代、これだけの巨石を組み合わせるのは大変な作業だったでしょう。
この石室からは、杯や勾玉、鉄製品などが発見されたそうです。
この桜土手古墳群の分布図がありました。
これだけの古墳があれば、なるほど全部保存して管理するのも大変ではあります。
古墳は全部で35基。
うち保存されているのは、古墳公園に6基、日産車体に5基、島津製作所の1基の合計11基だそうです。
きちんと資料館もあります。
こちらは出土品や、昔の秦野での暮らしぶりなどが展示されていて見応えがあります。
大きな甕。
甕(かめ)でいいのかな? 考古学的な正式名称があるんでしょうけど、忘れてしまった。
こちらは弥生時代の土器。
なかなかクオリティ高い。
戦国時代の秦野についての展示もあります。
まぁ、このあたりは次回また探索したいところでもありますが。
農業中心だった秦野の生活用品のかずかず。
やはり、農業に関わるものが多く残されています。
まぁ、それらはともかく今回は古墳を見に来たのです。
こちら古墳から出土したという鉄製品。
よく、朽ちずにここまで状態よく残っていたものです。
祖父が子供の頃に古墳から刀を掘り出してきて、研いでオモチャにして遊んだことがある(いまやったら犯罪です)と言ってましたが、これも研いだら使えるかも!?
玉類の数々。
こういうものを、古墳時代の人たちは身につけていたんですよね。
そう思うと、ロマンだなぁ。
今回は、伝説でも民話でもなんでもないですが、昔から古墳が大好きだったみうけんにとっては半日使えるスポットでもありました。
このような地域の歴史博物館というものは、実に興味深い展示が多いので、これからも機会があったら訪れてみたいと思います。
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