みうけんのヨコハマ原付紀行

愛車はヤマハのシグナスX。原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。※現在アップしている「歴史と民話とツーリング」の記事は緊急事態宣言発令前に取材したものです。

愛車はヤマハのシグナスX。 原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。
風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。
※いままではカタい文章の書き方でしたが、徐々に改めていきます。

2019年(令和元年)韓国映画「パラサイト 半地下の家族」

本日の映画鑑賞です。

今回は2019年(令和元年)公開、韓国映画「パラサイト 半地下の家族」です。

これは細君がアツくおススメしてくれたので観てみました。

みうけんの好きな名優、ソン・ガンホも出ていますしね。

 

なんと原題は기생충(寄生虫)。

冒頭で기생충という表記が出た時にはビックリしました。

 

映画『パラサイト 半地下の家族』オフィシャルサイト


第72回カンヌ国際映画祭で最高賞!『パラサイト 半地下の家族』予告編

 

韓国では連立住宅というものがあります。

日本でいうアパートに近い感じかな。

逆に、日本でいうタワマンは韓国で아파트(アパトゥ=アパート)と呼んでいます。

 

その連立住宅は、庶民的な賃貸住宅ですが日本と違うところは「半地下」という部屋が住宅としてあるところ。

文字通り地下で、せいぜい天井に近いところにお情け程度の灯り取りの天窓があるくらいの粗末な部屋で、みうけんもお邪魔したことがありますが地下の湿気と暗さとカビ臭さでムムッとした記憶があります。

そう、このカビ臭さもこの映画のポイントになっているのですが。

 

半地下というのは、みうけんの蔵書である韓国漫画「ユニ」にも出てきます。

この漫画は20年以上前の本で、韓国・ソウルの中でもあまり裕福ではない地区に住む人たちの生きざまを描いた作品でありながら、読むたびにその人間ドラマにグッとくる素晴らしい漫画です。

 

f:id:yokohamamiuken:20201017000936j:image

 

この漫画の主人公が住む連立住宅にも、地下に住む「のり巻き売り」の貧しいおばさんがいて、しかもシングルマザーで、娘に持病があって・・・と切なくて涙なしには読めない話が続いています。

 

f:id:yokohamamiuken:20201017000940j:image

 

ここまで来るとお分かりかと思いますが、韓国でいう半地下というのは貧困の象徴です。

お金がない、生活に苦しい、でもなんとか生きている、そんな人たちが住む家です。

ドラマの話でも、フィクションでもありません。

韓国には、こういう家に住む、こういう人たちがたくさんいるのです。

 

細君に、そんな生活をしている人が本当にいるの? みたいに聞かれて、当たり前のように「あー、いるねぇ。なんで?^^」と答えたら細君は「・・・・」となっていました。

そうか、みうけんには当たり前でも普通の日本人にはピンとこない話なのかな、とも思います。

 

さて、漫画の話はさておき、この映画の主人公は半地下に住むキムさん一家。

キム・ギテク(演 ソン・ガンホをはじめとする夫婦と兄妹という、どこにでもいそうな典型的な家族ですが、実は貧しい地下くらしの全員失業中。

毎日ピザの宅配ボックスを組み立てる内職などでなんとか食いつないでいるような一家です。


f:id:yokohamamiuken:20201017000452j:image

 

そこの長男キム・ギウ(演 チェ・ウシク)の友人ミニョク(演 パク・ソジュン)が、アルバイト話を持ち込んできます。その内容は、さる大金持ちの家の娘の家庭教師をするということ。

 

もともと大学を4回も落ちていることから英語の勉強などにも長けており・・・というのも珍妙な話ですが、それに加えて絶妙な話術で能天気な金持ち夫人パク・ヨンギョ(演  チョ・ヨジョン)をだまくらかして、家庭教師として金持ちの家に出入りするようになり、あげくのはてに生徒の女子高生パク・ダヘ(演 チョン・ジソ)と恋仲にまでなってしまいます。

 

f:id:yokohamamiuken:20201017000428j:image

 

ここで活躍するのがキム一家の長女であるキム・ギジョン(演 パク・ソダム)

この娘が口は悪いし性格もなんだかな~なんですが、実は美大を目指す浪人生。

PCバン(ネカフェ)で公文書を完全に偽造するばかりか、金持ち一家の子供の美術家庭教師になってしまうという芸術的センスの持ち主であり、狡猾な娘。

実は、みうけんはパク・ソダムもなかなか好きなんです。

美人一辺倒ではなく、どこにでもいそうな町娘っぽいところが良い。

f:id:yokohamamiuken:20201017000445j:image

 

この一家は策略を巡らせながら父が専属運転手になり、母が家政婦になり、息子は家庭教師に、娘も家庭教師に・・・と金持ち一家の中に浸透していきます。

ここまでは計画性高く、策略を巡らせてきたキム一家。

 

しかし、こういった大きな家には北朝鮮が攻撃してきたときのために地下シェルターがあったりして(これはみうけんも聞いたことがあります)、そこの地下には知られざる住人がいた・・・

ここから話は予期せぬ展開に。


f:id:yokohamamiuken:20201017000350j:image

  

この一家がどうなるのか。

これ以上書くとネタバレになってしまいますので、それは皆さんの目で確かめていただきたいところ^^

 

アマゾンのレンタルなら400円ですから!!(宣伝

 

 

または、冒頭に載せたこの広告画像。

キム家とパク家が仲良く集合写真を撮る、その左の片隅に移りこむ足は・・・

これで想像してみていただきたいと思います^^

 

映画『パラサイト 半地下の家族』オフィシャルサイト

 

「足? それじゃわからないよ!!」っていう、そこのアナタ!!

そんなあなたは、やはり本編で・・・・^^ (宣伝

 

それにしても、韓国には映画の名作が多くあります。

ただし、それは韓国をよく知る韓国人、または韓国をよく知る人にとっての名作。

 

この映画も、韓国の半地下とは何であるのか、を少しでも知っていなければ「ただ貧しい人」という認識で終わってしまうでしょう。

 

日本の貧しい人と、韓国の貧しい人ではそのレベルが違います。

市民が体育館に避難するような大雨災害の日に、ほとんどが水に浸かってしまった半地下の我が家で、逆流してあふれる便所(「トイレ」じゃなく「べんじょ」です)に腰掛けながら自嘲的にタバコを吹かすキム・ギジョン。

その心境たるやいかばかりでしょうか。

f:id:yokohamamiuken:20201017000501j:image

 

そして、この映画はまさに天国と地獄。

どこまでも、どこまでも押し寄せてくる圧倒的な貧富の差。

韓国に行っていたころは当たり前の光景でしたが、結婚して子供が出来て、しかもコロナで韓国に行かなくなるようになると、忘れかけていた韓国の現実世界がグイグイと蘇ってきました。

 

韓国では貧富の差が激しく、こういった格差はいくらでもあります。

よく、韓国では「儒教の国だから年長者を敬うのだ」と誇らしげに言いますが、本当にそうなのでしょうか。

 

日本のお年寄りと違って、冬には雪が降る寒い夜にヨボヨボのお年寄りが鼻水をたらしながら、ミカンを売っている姿を見かけます。

 

夏の暑い日には、やはりお年寄りがのどを枯らすまで叫びながら、いつ売れるか分からないベルトや歯ブラシを売り歩いています。

 

その脇では、オシャレな大学生が良い服を着てスマホを持ちながら闊歩しています。

そのスマホ代と同じ金額をかせぐために、物売りのおじいさんおばあさんはどれだけの苦労をするのでしょう。

 

そんな韓国人たちの姿を見ていると、必ずしも年長を敬っている!! と自慢げに言える国には見えないのです。

日本のお年寄りの方が、よほど良い暮らしをしていると思うのです。

少なくとも、頭に雪を積もらせてミカンを売る必要はないのですから。

 

みうけんにとっては、韓国というのは第二の祖国です。

言葉は80%くらいしか分かりませんが、それでも色々な理由で韓国を愛しています。

そう、韓国の悪いところも、良いところもすべてです。

 

そう、この映画でキム・ギジョンが歌う反日歌謡も。なんでわざわざ映画に出すのかな。

韓国って、ホントどうしようもない国です。

でも、その反面ではホント素晴らしい国なんです。

 

韓国という存在を知って、はや25年。往復する事50余回。

韓国人とも恋愛もしたし、韓国人と腕を組みつつ酌み交わした焼酎の本数、もはや・・・何本だろう??

その間に培われたこの愛と思いは、一言では言い表せません。

 

この映画は、韓国の現代社会に浮き彫りにされた永遠のテーマ、「貧富の格差」に鋭く切り込んだ作品です。

日本でも人気の韓国恋愛ドラマもいいけれど、こういったシリアスな作品も韓国映画の醍醐味の一つであると思います。

 

この記事を読まれた方。

この映画に興味を持たれた方。

この映画はあくまでもフィクションですが、確かに半地下のカマドウマが出るような部屋に住む人たちは現実の話です。

この映画を見て、韓国の世界観というものを少しでも知っていただけたら、と思います。