みうけんのヨコハマ原付紀行

愛車はヤマハのシグナスX。原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。※現在アップしている「歴史と民話とツーリング」の記事は緊急事態宣言発令前に取材したものです。

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風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。
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2011年(平成29年)韓国映画「鋼鉄の雨」

今日の映画です。

今回は、平成29年(2011年)に韓国で公開された「鋼鉄の雨」(原題:강철비・Steel Rain)です。

 

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youtu.be


この映画は、もともと韓国で広く普及しているインターネット漫画の作品でしたが、その秀逸なストーリー性が評価されて映画化された作品で、韓国ではこういったインターネット漫画由来の映画作品が数多く制作されています。

現在、日本ではネットフリックスで映画作品を見ることができます。
 
北朝鮮軍の中でも、狂人的な訓練で知られる特殊部隊。
その元隊員であったオム・チョルウ(チョン・ウソン)は長らく軍務から遠ざかっていましたが、北朝鮮偵察総局の局長リ・テハン(キム・ガプス)から重大な使命を命じられます。

 

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それは、北朝鮮の中でも指折りの実力者であり、権力の中枢にいながらクーデターを計画しているという北朝鮮護衛司令部の長官であるパク・グァンドン(イ・ジェヨン)と、国家保衛省大臣であるキム・ドウォン(シン・ドンミョン)を暗殺せよというものでした。


オムはさっそく家族に別れを告げて行動に移します。

朝鮮人民軍のトラックを運転するオムは、交通事故を装って国家保衛相キムを橋から川へ車ごと落とし、まずは国家保衛省大臣キム・ドウォンを暗殺します。

 

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次なるターゲットに狙いを定めたオムは、開城工業団地での北朝鮮と中国企業の合同式典の場に来ました。

 

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この場に北朝鮮の「第一号」と、それに随伴する幹部たちが集まって式典に出席する予定で、そこを狙っての事でした。

 

しかし、そこにいるはずの北朝鮮護衛司令部の長官パク・グァンドンの姿はどこにもありません。

パクは、違うところでクーデターの実行命令を出しているところだったのです。

 

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あせるオムを尻目に、パクの命令を皮切りに在韓米軍のミサイル車両が北朝鮮軍クーデター派の特殊部隊員によって強奪され、こともあろうに北朝鮮の「第一号」に向かって在韓米軍の車両がミサイルを発射。

開城の街をクラスターミサイルが襲い、式典会場は血の海となり、「第一号」も重症を負います。

 

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この混乱のなか、オムはなんとか北朝鮮の女子学生2人と「第一号」を保護し、中国の商用車に乗せて避難します。

その向かった先は、38度線より南、すなわち韓国だったのです───。

 

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「第一号」を乗せた車は韓国の片田舎の産婦人科へと到着しました。

オムは震える産婦人科医を銃で脅しながら治療させ、輸血などのある程度の治療をするまではできましたが、やはり産婦人科は産婦人科。

脳の近くの銃弾までは取り出すことができないと言うばかりです。

 

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そんなこんなしているうちにクーデターグループからの刺客まで送られます。

仕方なく危機を脱するためにオム一行が移動した先は、韓国の外交・国家安全保障担当の大統領秘書官であるクァク・チョルウ(クァク・ドウォン)の元妻が経営する整形外科でした。

 

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ここでも治療を試みますが、情報を得たクァクの機転によって「第一号」の身柄とオムの身柄は韓国の元へと渡ります。

その一方で、両国は一触即発の状態から、やがて核攻撃をも辞さない宣戦布告へと突き進んでいくのです。

 

まぁ、ここから先はネタバレになりますが、この映画での韓国の外交・国家安全保障担当の大統領秘書官であるクァク・チョルウを演じるクァク・ドウォンがまた!!

 

 

 

この人にこそ、以前に紹介した韓国映画「22年目の記憶」で金日成役をやっていただきたかったわ!!!

絶対ハマると思いました。

 

そんな戯言はともかく、この映画は実によくできていると思います。

ストーリー、北朝鮮社会の再現性(実際に見たわけではないのですが北朝鮮の公式動画に出てくるような光景や、出てこないような公衆便所や市場の光景まで)、まぁ想像にまかせたところも多いでしょうが実によく表現されています。

 

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この映画を見ると、実際の北朝鮮を見たんじゃないの!? と言いたくもなります。

実際に韓国には脱北者も多く住んでいますから、そういったところからいろいろ情報を得てのことかもしれません。

 

そして、みんな役がシブい。

主人公のオムとクァクはもちろんですが、特に気に入っているのは北朝鮮護衛司令部の長官であるパク・グァンドン(イ・ジェヨン)でしょう。

 

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この人、本当に「いぶし銀」の演技をしています。

そして迫力があり、まさ鬼気迫るといった言葉がよく合う。

彼がいることによって醸し出される地下基地の緊張感がとてつもなく、こちらにまでピリピリ感が突き刺さるようです。

 

そんなピリピリした雰囲気の中でも、オムとクァクがだんだんと打ち解け、心を許しあう時間の経過。

お互いを「同志」(実際は目上の人物に対して使う「同志」よりも同格、目下の人物に使う「同務」(トンム)と呼び合っている)とまで呼び合うほどに仲良くなってしまいます。

 

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この2人、結局再開はならないわけですが、もし朝鮮半島が平和になって再開することができたら、本当に良い友達になれたんだろうなと思います。

 

そして、この映画にはちょいちょい韓国人の自虐も入っています。

米国から「助けを乞うばかりではなく他の同盟国の事も考えろ」とたしなめられたり、日本の自衛隊や米軍が連携して平壌へ攻撃を繰り出す(あくまでも自衛隊は米軍機の援護)のに韓国軍は北朝鮮のゲリラで手一杯。

極め付けは、こんなセリフが出てきてしまうこと。

 

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韓国人が作った映画で、ここまで韓国を自虐史観で見るのも珍しいと思います。

ただ、 みうけんは数多くの韓国人と付き合ってきましたが、実際のところ「ウリナラマンセー」な人はあまりいませんでしたね。

 

まぁいなくもないですが、今までみうけんが知り合った韓国人の多くは、自国のふがいなさを嘆き、日本を含めた他国に対する羨望の眼差しをもち、心のどこかで「韓国人なんて」と思っているように思いました。

だからこそ、日本人とも仲良くなろうとも思ったのでしょう。

 

韓国では貧富の差が激しく、また日本人には想像もできないほど今なお地域対立も激しい。

実際、韓国人同士で相手を韓国人、いや人間とすら思わない地域差別は大きな社会問題となっています。

 

歴史的に見ても、朝鮮民族同士で戦った朝鮮戦争だけではなく、韓国国内でも多くの虐殺事件があったり、内乱があったりした国です。

 

こう言っても韓国だけが異常なのではなく、むしろ平和で戦いを好まない日本人のほうが奇特だったりするのですが、実際に自らの歴史と民族性を卑下している韓国人も多くいました。

 

みうけんは韓国は好きですし、尊敬もしています。

しかし、付き合えば付き合うほどどうしようもない国だな、と思います。

それでも愛してしまうのがまた困ったところですが、そんな困ったちゃんでかまってちゃんで、それでも嫌いになれない大韓民国という国の姿を、この映画は実によく表現している作品だなぁと思いました。