横浜には中国人が愛する本格的な中華料理のお店がたくさんありますよね。
日本では見かけることのない食材を、容赦ない麻辣を効かせて調理するお店がたくさんあります。
その中でも、日本人向けの「町中華」では味わえない、より本格的なお料理を出す「ガチ中華」というジャンルは特に人気が沸騰するところ。
前回は横浜中華街で日本人の方にも食べやすい「麻辣湯」を紹介しましたが、今回はより本格的な「麻辣湯」を紹介します。
やって来たのは、ハマのセンター街・伊勢佐木モール。
ドンキホーテ近く、最近まではとんかつチェーン店「かつや」さんが入っていたところに開店した中華料理屋さん「羊小伴 麻辣拌」(ヤンショオバン・マーラーバン)さんです。
お店の前に立つだけで漂ってくる、鮮烈なスパイスの香り。
さらに、お店の前に貼ってある、見ただけで頭皮が汗をかくような激辛なポスターを見れば、もうここは中国ですよね。
店内はテーブル席のみで、なかなか広いです。
この日は数人の中国人のお客さんが訪れては麻辣湯や鍋のようなものを楽しんでおられました。
目を引くのは、横浜ではなかなか珍しい「ハルピンビール」。
「ハルピン」は、中国東北部・黒竜江省の都市の名前で、中国東北部では定番のビールです。
どれどれっと覗いてみると、他にも中国のドリンクがいろいろ。
中国のものに加えて、日本のものや韓国のものもありました。
メニューは今回紹介する「麻辣湯」の他にも、いろいろ。
「炸串」は揚げた串という意味で、基本は素揚げです。
他に「大馅馄饨」(大きめワンタン)や、「昌烤鸭」(アヒルを辛いスープや具材と食べる鍋料理)など、いろいろキニナルメニューが並んでいます。
「西红柿鸡蛋」は中国全土で愛されている、トマトと玉子の炒め物で、日本人にも馴染みやすい逸品です。
今回はメニューのいちばん上の文字に注目しました。中国語は堪能ではないのですが、パッと見た感じでは
冷柜自选菜品...100g/350日元
(冷蔵庫から選べる食材・・・100g350円)
(底料免费,可依成麻辣择、麻辣烫、日菜、麻辣香锅)
(スープは無料、辛さを選べます。麻辣湯、日本の風味、麻辣と香り高い鍋)
といった感じでしょうか。
冷蔵庫には肉、練り物、麺類などいろいろな食材がズラリで、選ぶのもとても楽しいです。
麺類も生麺、インスタント麺、既製品の刀削麺などさまざま。
ここは本場っぽく、正式名称は分からないものの「ひもかわうどん」のような幅広い麺にしてみました。
途中、何度か計量しながら具材を選んでいきます。
はかりに載せると、自動的に計算して料金が表示されるので実に便利ですし、お店のスタッフさんも笑顔で測ってくださるので遠慮なく測っていただきましょう。
結局、幅広の麺、羊肉、青菜をメインにいろいろな具材を入れましたが、これで1300円前後。
麺は少ないように見えますが、後で水分を吸って膨らむのでこれくらいでちょうど良いかも知れませんね。
辛さはどうしますか? と聞かれて、そこはやはり日本人。
何も考えずに中辛と言ったら、「めっちゃ辛いです! やめた方が良いと思います!」と説得されたので、一段さげてピリ辛にしました。
氷たっぷりのお水と、ジョッキが運ばれて来たのが嬉しいですよね。水飲み放題!
10分ほどまって、ドドンと着丼!!
スタッフさん、味変調味料の場所やティッシュの場所を丁寧に教えてくださって、やはり親切。
それより、鼻と目にツンツン響いてくる麻辣な香りがたまりませんねぇ。
まずは、スープからいただきましたが本当に辛い!
みうけんはもともと辛いものが好きで、カレー屋さんなどでは必ず激辛を楽しんでいるのですが、こちらの麻辣湯はピリ辛なのに日本の激辛に相当しています。
辛さの好みは人それぞれですが、個人的にはこれが美味しく食べられる辛さレベルの限界です。
これで「微辛」とは・・・。ただし、辛いだけではなく、これでもかと煮出された牛骨のダシが最高なのです。
牛骨の奥深いコクと塩気、そして卓越したスパイス使いで、なるほどこのスープは美味しい!!
幅広い麺は、かなりスープを吸って2倍くらいの大きさになりました。
噛むとモッチリした食感がたまらなく美味しく、このスープとの相性もものすごく良いです。
しかし、箸で持ち上げるときに注意しないと、ズルンと逃げ出してビタンと落ちて、服を汚してしまうので気をつけましょう。
とにかくスープも麺もアツアツで、食べるのがちょっと大変。
と言うわけで、麺は後回しに。特に気に入った具材をいくつか紹介です。
スパムは軟らかくて食感がよく、スパム本来のジャンクな美味しさに麻辣湯の美味しさが加わって、これはオススメ。
可愛い見た目のエビ団子は、むっちりとした練り物で中に海老味噌のような味がするペーストが入っています。
これは日本にはなかなかない食材なので、ハナシの種として一度は経験するのも面白そう。
牛肉、鶏肉、豚肉もありますが、やはり個人的には羊肉が合うと思います。
この出汁と麻辣には、少しクセのある羊肉の香りがベストマッチ。
香腸という中国のウインナーはプリプリな皮に包まれていて、これはこれで美味しいのです。
昭和のお弁当に入っていそうな具材ですが、それでもこのスープには相性がバツグンに合ってしまうから不思議。
黒キクラゲも食べましたが、やはり白キクラゲのシャクシャクした食感がよく合います。
味わいもタンパクなので、牛骨のスープを邪魔せず、よくよく受け止めてくれていますねぇ。
◆◇◆後記◆◇◆
今回紹介したのは、伊勢佐木モールにある本格的な麻辣湯のお店、「羊小伴 麻辣拌」さん。
具材を選ぶのも楽しい、待ちながら店内を観察するのも楽しい、そして食べて美味しいというオススメのお店です。
ただし、辛さがかなり強いので辛さに自信がある方でも「微辛」からお試しなることをオススメします。
辛いものが好きな方、より本格的なガチ中華を求める方。
伊勢佐木モールの「羊小伴 麻辣拌」さん、オススメです。
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
羊小伴 麻辣拌 (中華料理 / 伊勢佐木長者町駅、日ノ出町駅、関内駅)
夜総合点★★★★☆ 4.2