さむ〜い冬は、お魚と日本酒が美味しくなる季節。
お刺身、鍋もの、唐揚げや煮付け・・・どんな食べ方をしても美味しいお魚を、たっぷりと頂きたい。
そんな時にオススメなお店が、野毛にあるんです。
そのお店は、野毛小路に入ってすぐ。
野毛小路のランドマーク的な存在である「萬里放題亭」の脇、「野毛横丁」の1階にある海鮮居酒屋さん。
その名も「ヤマヤ鮮魚店 弥平」さんです。
このお店のウリは、いろいろあるんですが・・・。
長井漁港から仕入れた地魚や、三浦半島の野菜をたっぷりと使ったお料理が人気とのこと。
これは、神奈川県大好きな神奈川県人としては、見逃せないですよね。
地産地消、好きな言葉です。
さぁ、寒いのでさっそく暖簾をくぐって店内に入りましょう。
店内はテーブル席、カウンター席とありますが今回はカウンターで。
テーブル席は結構な数があります。他のお客さんがいない席をパチリ。
木のテーブルは清潔感があり、照明もホンワカで落ち着きますねぇ。
その日によって、オススメはいろいろ。
特にお刺身やイバラガニがオススメらしくて、日本酒もいろいろ揃っています。
◆お通し(396円)
お通しは煮しめでした。
内容はシイタケ・ニンジン・タケノコ・レンコン・ゴボウの盛り合わせ。
出汁を活かした優しい味付けで、ほっくりと美味しいですねぇ。
食べすすむごとに、身も心もシアワセになれる一皿目。
上にたっぷりかけられた削り節が、実に良いアクセントになっています。
◆大漁刺身七種盛(1人前:1100円)
本当は複数人で注文するメニューですが、お一人さまには裏メニューで1100円で提供されているとのこと。
このお店にはお刺身を食べに来たので、これは嬉しいですねぇ。
関東の醤油より、甘くてコクがある土佐醤油が付いてきます。
この土佐醤油を、ハケで塗りながら食べるのが「ヤマヤ鮮魚店 弥平」さんの食べ方。
箱皿にギッシリと詰め込まれた、キラッキラなお刺身たち。
まさに宝石箱じゃぁ!と叫びたくなるビジュアルです。
●炙り〆鯖
興奮のあまり、写真を撮り忘れてしまったけど〆鯖です。
ギュムッと凝縮された身には旨味が濃縮されています。
カラッと炙った香りが香ばしく、噛めば噛むほど味わい深い、最高のおつまみ。
これは1切れ目から日本酒がグイグイ進みますねぇ。
●炙りカマス
おっかない顔をしているけれど、実は優しい食感のカマスさん。
食感は優しげな反面、噛み締めるたびに力強い旨味がお口の隅々に押し寄せて来ます。
●イワシのなめろう
イワシをたたいて、味噌と薬味と合わせたなめろう。
トロリとトロける食感、薬味と合わさったイワシの風味がしっかりしています。
●マグロ
しっかりと旨味のあるマグロの赤身。やはりマグロは赤身が好きです。
そのまま食べても美味しいですが、香ばしくてしっかりした海苔で包むと、なおウマし。
●マダイ
刺身の中では、マダイは好きなお魚のうちのひとつ。
食感がプリッとしており、マダイ独特のしっかりした味が素敵ですねぇ。
●ヒラマサ
ネットリと美味しいヒラマサは、まさに刺身の王子様。
その食感もさる事ながら、ジュワジュワとあふれる旨味は秀逸です。
●真イカ
けっこう身が厚くて、ねっちりとした食感がたまりません。
噛めば噛むほど甘くって、いつまでも噛んでいたい最高のおつまみ。
◆白子ポン酢(880円)
これも大好きなメニューで、これさえあれば日本酒が何合でもイケちゃいます。
焼酎のロックもいいですよね。
食べてみて、ビックリ。プリプリで臭みがまったくないんです。
お口の中でつぶすと、プチッと弾けて、甘くトロける。
ポン酢は優しい味わいで、ドギツくないのがいいんです。
薬味の柚子胡椒が、良きアクセントになっています。
◆11種の三浦地野菜天ぷら盛り合わせ(649円)
これも数人でシェア出来そうなサイズ感で、ボリューム満点です。
ニンジン・ワサビ菜・カボチャ・安納芋・ヤーコン・紅芯大根・蓮根・蕪・みょうが・モロッコいんげん・ナスというラインナップ。
正直、これで649円はかなり安いと思いますよ。
どれもサックサクに、きめ細やかに揚がっています。
実に揚げ方が上手で、これは是非ともコツを教えて頂きたいほど。
どの食材もそれぞれの美味しさがありますが、特に気に入ったものをいくつかピックアップ。
●ミョウガ
サクッと食べると、ミョウガの爽やかな香りがお口いっぱいに広がります。
衣の下は食感サクッと香りもよく、中の方はシャキシャキで食感がすごく良いです。
●ワサビ菜
ワサビとは縁もゆかりもないワサビ菜ですが、不思議とワサビのような風味がある爽やかお野菜。
カリッとシャクッと揚がっていて、ワサビのような爽やかな香りがほんのりとお口に広がる逸品です。
●モロッコいんげん
これがインゲン!? と思うほど大きくて、まるで空豆のサヤのようです。
食べてみるとホックホクな食感で、甘いお豆の風味が壮大に広がる、大地の味。
●ヤーコン
ヤーコンは、キク科の多年草。甘くてシャクシャクした食感の芋が特徴です。
食べてみると、なるほど甘い!
そしてシャックシャクな食感がクセになり、この天ぷらは意外性もあって美味しいですねぇ。
来年はうちの畑で育ててみようかな、と食べながら思ってみたり。
先ほども書きましたが、こちらの天ぷらは揚げ加減が実に上手です。
プロだから当たり前さ、と言われたら身も蓋もないですが、素材を活かす揚げ方を是非ともご教授願いたいものですねぇ。
◆地魚!どんこ煮付(968円)
いかにも根魚らしい顔つきのドンコさん。
この可愛らしい顔つき、アイナメやナマズに通ずるものがありますねぇ。
じっくり眺めていると、マゴチやアイナメにも見えてきます。
どれも横浜港でよく釣った魚で、それぞれ力強い美味しさがあります。
華麗に煮られて、ネギをたっぷり身に纏ってやってきたドンコさん。
このビジュアル、煮魚は大好きなので嬉しいですねぇ。
さっそく食べてみると、ふっくらとした食感に甘い脂。
噛むごとにジュワジュワとあふれる旨味が嬉しい、まさにザ・根魚です。
味付けは甘辛な味付け。
この味付けがたまらなくウマくて、思わず白ごはんが欲しくなってしまいますねぇ。
お口に入れるたびに甘さが爆発し、皮には皮の、身には身の良さが伝わってきます。
たっぷりのネギも良いアクセントになっていて、濃ゆい煮魚をサッパリといただけます。
普段、魚が好きすぎてサンマくらいなら骨までバリバリと食べるみうけんですが、ドンコの背骨はさすがに硬く、鋭かったです。
しかし、噛めば噛むほど味が出てくる骨が美味しくて、結局はバリバリと食べてしまいました。
魚の骨を食べ慣れていない方が真似をすると、確実にノドに刺さるので注意しましょう。
しかし、昔の演歌ではないですが「骨まで愛して〜」とつぶやきながら、隅々まで食べ尽くしていく瞬間が、たまらく愛おしいのです。
結局、あまりの美味しさに顔の肉や尻尾までいただきました。
頭蓋骨を少しだけ残した皿を返すと、この煮魚を煮てくださった板前さんも「こんなに綺麗に食べてくださるなんて!」と喜んでくださいました。
こちらこそ、絶品な煮魚をありがとうございます。
◆◇◆後記◆◇◆
このお店のポイントは、なんと言っても新鮮な地魚。
そして、地場産のお野菜をたっぷり使ったというお料理ですよね。
そのどれもがしっかりと丁寧に作られていて、美味しいのです。
さらに、スタッフさんの接客も明るくて、居心地が良い空間です。
この日は食べませんでしたが、もう一つのウリはイバラガニ。
タラバガニかと思ったら、イバラガニというそうで相模湾で水揚げされたばかりの美味しそうな子です。
横浜きっての飲んべぇの街・野毛には美味しいお店が数々ありますよね。
この「ヤマヤ鮮魚店 弥平」さんも間違いなくそのうちの一軒。
この日も、あれよあれよという間にお客さんが入ってきて、すぐに席がいっぱいになるほどでした。
お料理は美味しいし、板前さんの笑顔は優しいし、スタッフはイケメンだし、女性客が多いのも分かる気がします。
野毛の街で美味しいお刺身が食べたくなったとき、間違いなく選択肢に入れたいお店。
それが、野毛小路入ってすぐの、「ヤマヤ鮮魚店 弥平」さんだったのでした。
次回はカニを食べに来ようっと。
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★