みうけんのヨコハマ原付紀行

愛車はヤマハのシグナスX。原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。※現在アップしている「歴史と民話とツーリング」の記事は緊急事態宣言発令前に取材したものです。

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2018年(平成30年)韓国映画「마약왕」(マヤグヮン:麻薬王)

 

久々ですが、今日の映画です。

今回見たのは、2018年(平成30年)の韓国映画「마약왕」(マヤグヮン:麻薬王)です。

 

監督 ウ・ミノ

主演 ソン・ガンホ。

 

 


www.youtube.com

 

◆◇◆あらすじ◆◇◆

 

1970 年代の韓国・釜山。

しがない金細工職人だったイ・ドゥサムは、ひょんな事から覚醒剤ヒロポンの密売に手を染めます。

 

純度の高いヒロポンの精製に成功し、さらに天性の商売上手さと洞察力の鋭さ、人当たりのよさから一気に成功し、自らが売る覚醒剤に「メイド・イン・コリア」というブランドまでつけて日本のヤクザに売り、巨万の富を得ます。

 

あくまでも、日本に覚醒剤を売って日本を滅ぼすことが愛国者だと言っていたドゥサム。

しかし、欲に目が眩んだのか韓国内でもヒロポンの密売を始めたことによってソウルから来た検事であるチョ・ジョンソクに決定的に目をつけられ、一時期は窮地に立たされもしますが多額の賄賂を周囲に掴ませることにより社会的地位も得て、当時軍事政権で権勢をふるっていた朴正煕大統領にも近づき、その富と権勢は頂点を極めます。

 

しかし、軍事クーデターにより朴正煕大統領が暗殺され、一気に後ろ盾を失ったドゥサムは、売人としての禁じ手であるヒロポンに自ら手を出してしまったことをキッカケに、どんどんと凋落の道をたどっていく───。

 

◆◇◆感想◆◇◆

 

この映画を見る前後に、数々のレビューを拝見しました。

その中で、「イ・ドゥサムなんて検索しても出てこないじゃないか。この映画はウソだ!」というレビューが散見されました。

 

結論からいうと、この映画は「実話を元にしたフィクション」です。

このイ・ドゥサムは、実在のヒロポン密売業者で「麻薬王」と呼ばれた 이황순 (イ・ファンスン=李黄純)がモデルです。

 

日本でも実際に起きた事件をもとにした映画などは、地名や人名は架空のものにしたりしますよね。

このイ・ファンスンは、実際に覚醒剤を日本に密輸して莫大な富を得て、その富で名声まで買い、要塞のような豪邸をかまえて銃撃戦までしています。

 

この写真は、東亜日報のサイトからちょっと拝借した当時の銃撃戦の様子の写真。

門の作りは映画に出てくるものそっくりです。

 

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下記はイ・ファンスンが銃撃戦のすえに逮捕された当時の新聞記事で、写真の真ん中で抱えられているのがイ・ファンスン。

「ヒロポン密造団 警察と銃撃対峙 3時間」「釜山4人検挙 猟銃で・・・主犯 自殺図る」と表題されています。

 

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ただ、映画に出てくるように、ここまで朴正煕大統領の庇護を受けていたかというと当時の新聞を読む限りはあまりそうでもなくて、また他の人間と身代わりをして姿をくらます、という事もなくて、そのあたりは映画では脚色されているようです。

 

この時代の詳しい社会情勢や、時代背景は実際に映画を見ていただくとして・・・

 

やはり、名優ソンガンホはさすがです。

あくまでも、どうしても田舎のオヤジといった風情を活かしたソン・ガンホの演技。

 

そんな彼が豪邸に住み、外車を乗り回し、時の権力者の中に入っていく、そんな不思議な展開にドキドキします。

 

そして、注目すべきは日本で言うと昭和レトロと呼べるようなものでしょうか。

1970年代後半、まだ軍事色が強い韓国で、貧しいながらも一生懸命に生きていた韓国の田舎町の人々の姿がイキイキと描かれていて、見ているとこの世界にグイグイと引き込まれていきます。

 

当時の韓国社会と日本社会の姿を、どこまで本来の姿かはわからないまでもまるで当時の時代にいるかのような気分にさせられます。

あくまでもコミカルに話を進めながら、、そして時には残虐なシーンでハラハラさせられる、この映画。

 

まぁ、韓国の裏社会が舞台なので言葉遣いが決定的に悪いので、この映画で韓国語の勉強はしないほうがいいですね。

ッシーバル!言い過ぎ! 笑

 

ただ、現実のイ・ファンスンでもそうなのですが、あくまでも表面は貿易会社の社長として生活するイ・ドゥサム。

とうぜんペーパーカンパニーであり実体のない会社なのですが、そんな聞いたこともない会社の自称社長が、そんな経済と政治の中心に入っていけるものなのかなぁ、と不思議な気分にさせられた映画でした。

 

ちなみに、この映画は主人公イ・ドゥサムが逮捕されたところで幕を閉じます。

では、実際のイ・ファンスンはどうだったか。

 

銃撃戦のすえ肩に重傷を負ったイ・ファンスンは、逮捕当時は1日に6本もの注射を打つほどの重度の中毒患者だったそうです。

裁判のすえに重い禁断症状に苦しみながら懲役15年の刑期を終え出所したのですが、その後は今に至るまで行方知れずとなってしまったそうです。

 

 

 

 

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