みうけんのヨコハマ原付紀行

愛車はヤマハのシグナスX。原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。※現在アップしている「歴史と民話とツーリング」の記事は緊急事態宣言発令前に取材したものです。

愛車はヤマハのシグナスX。 原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。
風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。
※いままではカタい文章の書き方でしたが、徐々に改めていきます。

2012年(平成24年)韓国映画「26年」

今回の映画鑑賞です。

今回もジムのランニングマシンで見た、平成24年(2012年)公開の韓国映画、「26年」。

そう遠くない1980年に韓国の光州市で実際に起きた、軍隊による市民虐殺事件を元にした映画です。

 

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韓国映画「26年」予告編  

 

これは、もともと韓国で人気のあるインターネット漫画家であるカン・プルさんの作品による同名作品を映画化した物です。

 

この漫画家さんはみうけんが好きな漫画家さんで、他にも「あなたのすべての瞬間」「純情漫画」などがお気に入りです。

で、こちらが「26年」。

 

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まだそう遠くない昔の1980年5月。

韓国全土で民主化運動の嵐が吹き荒れる中、光州市のデモ隊に向けて軍隊が一斉射撃をし、皆殺しにしてしまうということがありました。

 

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それに怒った光州市民たちは予備軍の武器庫を襲って武器を強奪し、全羅南道庁舎を拠点として軍隊と一戦交える事になります。

 

韓国では徴兵制が敷かれているので、ほとんどの男性は銃器の扱いに長けている、と言った韓国ならではのお国事情でしょう。

 

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しかし、結局は他勢に無勢。

市民軍は正規軍によって壊滅させられてしまいますが、この光州事件は内外から大きな批判を浴びて韓国民主化の礎となりました。

 

その光州事件の指揮を取ったのが、陸軍出身の全斗煥(チョンドゥファン)。

大統領の朴正煕(パクチョンヒ=朴槿恵パククネの父)が暗殺された事により実権を握り、光州市民を「アカの暴徒」と呼んで銃口を向けます。

 

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これにより大きな犠牲を出した光州事件ですが、その光州事件から26年が経過した1996年のこと、軍事クーデターや光州事件への関与で逮捕・起訴されて死刑判決を受けたはずの全斗煥が特赦を受けて釈放され、韓国全土で抗議の嵐が吹き荒れたのです。

 

ここで、光州に関わる若い4人が、一人の元兵士の呼びかけによって集まり、壮絶な復讐劇を展開していくのです。

 

光州事件により親を失い、ヤクザへと身を落としたクァク・ジンベ(チン・グ)。

同じく親を失いながらも、女子射撃競技の韓国代表選手になったシム・ミジン(ハン・ヘジン)。

姉を失った警察官のクォン・ジョンヒョク(イム・スロン)。

 

そして、自ら戒厳軍兵士として光州市民に銃口を向けた警備会社社長のキム・ガプセ(イ・ギョンヨン)と、息子であり秘書のキム・ジュアン(ペ・スビン)。

 

このメンバーは最初は半目し、特にガプセに対する憎悪を露わにするものの、しだいに団結して最後には全斗煥と対峙するのです。

 

これ以上はネタバレになるので本編を見てください・・・と言っても、今のところNetflixのみで見られるようで、日本向けのDVDなども出ていないようです。

 

この映画に出てくるように、光州事件によって人生が狂わされた人はたくさんいます。

韓国人であるみうけんの義兄(親族ではなく、心を通わせた親友を韓国では義兄弟にする。みうけんも彼を兄貴と呼んでいる)の父上も、当時は光州市民で、当時の様子を語ってくださったことがありました。

 

戒厳軍は空挺部隊が多かったように言われているが、実際は近くの部隊も集められた。そこには慶尚道の師団もいた。師団章を外したって、訛りや振る舞いですぐに分かった。

 

奴らは、こちらに向けて引き金を引くときに言うんだ。この犬野郎とね。韓国では最悪の悪口だ。

 

それも、薄笑みを浮かべながら引き金を引く。目の前で銃口をこちらに向けて急所を狙う。その時の兵士の顔は、自分よりかなり若かったね。そんな若僧が、笑いながら引き金を引く。

 

私は無意識に身をよじって急所を外したんだ。ほら、ここ。(傷を見せて)

でもね、横にいた同僚は頭を撃ち砕かれていた。

その時の兵士の顔は決して忘れないね。

 

君には分からないだろう。日本は平和だからね。

我々は、同じ国に住んでいたって同じ韓国人だなんて思っていない。お互いに人ではない。まるで肉牛を叩き殺すのと、何ら変わらなかったんだ。

君は日本人で幸せだ。生まれてから一度も銃を持たずに済むことは、なかなか出来ることじゃない。

 

 

と語ってくれたことがあり、今でも強烈に印象に残っています。

(とても聞き取れないので、日本語堪能な義兄がいちいち訳してくれました)

 

それほどの凄惨な事件を起こしてなお。

あの全斗煥は警戒が厳重で、瀟洒なソウルの一軒家でのうのうと今でも暮らしています。

これは、映画だけではなく現実のことです。

実に憎々しい事この上ありません。

 

ただし、この映画では、見るからに全斗煥とわかる風貌の男を「あのお方」「閣下」と呼んで、その個人名を出すことはしません。

これは、韓国の中に今でも残る、全斗煥、または元大統領に対する忖度なのでしょうか。

 

全斗煥は経済の発展やオリンピックの誘致などの功績も残しましたが、あまりにも人権を無視した行いが多すぎる人で、その割に権力に物を言わせて今なおのうのうと生きる、みうけん個人としては決して好きにはなれない韓国人のひとりです。

 

その反面、ジンベの所属するヤクザの組長の義侠心にあふれた振る舞いと、権力を敵に回す恐怖よりも信義に生きてジンベの元に集まる若衆たちの男らしさがより一層鮮やかに見えてきます。

 

しかし、この最後の結末の展開。

この映画を見て抱くにえきらない思いは、必ずしもハッピーエンドを求めない韓国映画ならではの醍醐味かもしれません。

 

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光州市には、今なお光州事件によって帰らぬ人となった市民軍の方々の墓地があり、映画にもでてきます。

 

ここは、行こう行こうと思っていましたが、いつしかコロナ禍が始まって行けなくなってしまいました。

 

しかし、光州の街と共に、みうけんが死ぬまでに是非とも訪れておきたい場所のひとつです。

 

 

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