オトナの街・ザギン(ノ∀`)
この日にやって来たのは、JR新橋駅・地下鉄東銀座駅からそれぞれ徒歩5分くらいでしょうか。
2021年に開店した「銀座 稲葉」さんにやってきました!!
うーむ、見るからに高級そうな店構え・・・
ここってさ、どこぞの政治家の先生たちがひっそり集まってオヌシモワルヨノウオッホッホッホするお店なんじゃないの。
なんて、そんな事を書いたら稲葉さんに失礼ですよね(ノ∀`)
本当に庶民の発想ですいません(汗
さぁ、戯言はこれくらいにして白い土壁の脇の入り口から、意を決して入店!!
まずお出迎えしてくださったのは、白衣をキメたニコニコなスタッフさん。
そして、意外にもソムリエバッジの輝くソムリエさんでした。
日本料理のお店でソムリエとはまた意外な気もしました。
しかし、考えてみればお酒あってのお料理、お料理あってのお酒ですから納得です。
店内はフルオープンの厨房に面したカウンターがあり、大将の手練れをじっくりと眺めることが出来ますねぇ。
奥には個室のテーブル席もあるようで、ウオッホッホッホと(しつこい)、じっくりとお話しをしたい時にはテーブル席もいいのかも。
しかし、やはりこんな機会はなかなかないので、やはりカウンターで!!
コースは「おまかせコース」(33000円)でお願いしまーす!!
お願いしますといっても、こちらのメニューはこの「おまかせコース」1種類のみ。
その季節季節によって移り変わる旬の食材、お料理に合わせた器はもちろん、お料理を供されるタイミングから気温、お客さまの体調にまで気を配って繰り広げられるという魅惑のコースなのです!
うーん、これだけ聞いてもなんだかすごいんですが。
何はともあれ、ヒノキのよい香りがするオシボリでオテテをフキフキ。
さっそくコースの始まりです!!
まずはウェルカムドリンク。
みうけんは運転があるので、伊勢かぶせ茶かほうじ茶のうち、ほうじ茶をチョイス!
毎日茶葉から出しているそうで、すごく香りがいいですし、優しい味わいでホッとします。
妻ちゃんはシャンパーニュ「ラエルト・フレール」というもの。
葡萄作りから醸造まで、無農薬にこだわり小規模生産している希少な生産元だそうです。
澄んでいるのに色合いがしっかりしていて、とてもふくよかな香り。
飲んでみれば、リンゴのようなフルーティでフレッシュな味わいだそうです。
べースが日本料理なので、なるべく優しげな味わいのお酒を選んでお出ししてるんだそう。
さすがソムリエさん!
▼鯛のかぶら蒸し
このわたと青菜が配してあるんだそうです。
見た目が美しくって、見るからに芸術性があるんですねぇ!!
しっかりとした鯛の身に、味わい深い出汁。
鯛の身のフワフワな食感も素晴らしくて、やみつきになる美味しさです。
▼カラスミ餅
自家製のカラスミの味噌漬けをお餅にまぶし、磯部巻きにしてしまったゼイタクな逸品!!
お餅の中にもカラスミが入っていて、お味噌の味わいとカラスミの香りが何とも言えません。
味噌のコク、カラスミの香りと味わい、海苔の香り、お餅の食感・・・
まさに食の世界の一大絵巻を見ているかのような感動しきりです。
▼葱鮪鍋(ねぎまなべ)
千葉は勝浦からやってきた、大ぶりなマグロさん。
そこに、白ネギ・九条ネギ・下仁田ネギのネギネギ3兄弟!!
厨房の中心にはカマド(おくどさん)があり、大将が目の前でお料理してくださいます。
まさに、食べるだけではなく五感で楽しめるコースだなぁと思います。
お醤油ベースにしっかりと味付けし、出汁も効かせた優しげな味わい。
うーーーーむ、このお出汁の香り!!
そして、ネギと生姜の香りがすごくいいのよ!!
ネギがシャッキシャキ、爽やか・・・かと思ったら下仁田ネギはトロトロあまあま(ノ∀`)
ほんと、冬場のネギの美味しいことったら、ね〜ぇ(ノ∀`)
マグロもほっくり、そしてプリッと柔らか。
ほんと、いいマグロでなければこのシアワセな味わいは出ないよね。
マグロの味わいがものすごく濃ゆくて、その中にいろんな食感も楽しむことができるんです。
柚子と生姜の香りもよくて、まさに五感で楽しむとはこの事ですねぇ(ノ∀`)
口の中にビャンビャン広がる、この旨味・・・ あまりの美味しさに、泣けてくるじゃないの(T ^ T)
マグロって、いままで刺身ばかりで食べていましたが、こんな美味しい食べ方もあるんですねぇ。
▼トラフグのたたき
またまた、見た目が美しい一皿がやってまいりました。
三重県志摩市の「あのりふぐ」というブランドのトラフグだそうです。
身はたたきにし、白子を乗せて、皮は千切りに、セリと大根おろしを乗せているというゼイタク仕様。
うーむ、フグちゃんプリップリ!! 皮モギュモギュ!!
トラフグって、本当に味わい深くて美味しいなぁ。
盛り付けも美しくて目でも楽しめますが、大将が「よく混ぜてお召し上がりください」とおっしゃるので、惜しまれながらマゼマゼしていただきます。
大根は鬼おろしと普通の細かさのが合いがけしてあり、食感が楽しい!!
白子は1〜2月が旬だそうで、さすが一番美味しい時期だけありますねぇ。
白子の濃厚なクリーミーさと、ポン酢のサッパリ感、大根おろしのトロトロとセリのシャキシャキな食感がそれぞれ良い対比になっています。
▼たけのこの炭火焼き
鹿児島の筍、枕崎(これも鹿児島)の本節。
筍はコンガリと炭火焼きにされ、本節は目の前でガッシュガッシュと削られて仕上がります。
このタケノコ、やはり鮮度にこだわっているんだそうです。
掘り立てを、いかにして鮮度が落ちないうちに仕入れるかが決めてなんだそうで。
たっぷりで新鮮な筍に、たっぷりの削りたてのカツブシ。
こんな美味しい組み合わせ、自宅じゃ絶対に出来なーい!!
パクッといくと、これは甘い!! まるでトウモロコシのような甘さです。
これは全て、鮮度の違いだそう。
そういえば、自宅の裏山で掘った筍をすぐ食べたら美味しかったなぁ。
筍の甘さと、割醤油のコク、カツオの風味を合わせると最強ですねぇ。
▼日本酒(妻ちゃん用)
すみません、正式な銘柄は聞き忘れましたが「菊姫」の醸造元である杜氏「農口尚彦研究所」さんのお酒だそうです。
実にクリアで、光の透り具合が素晴らしいです。
味は・・・(ノ∀`)
妻ちゃん曰く、甘いのにスッキリしてるとのこと。
あゝ、飲みたかったなぁ(´Д` )
▼金目鯛の油蒸し
千葉県産の金目鯛を、60度の低音でじっくり蒸したもの。
目の前でグツグツの油をジュバァァァァーッとかけてくださいます。
この時のエンタメ性と香りがすごく素晴らしいです!!
新玉ねぎの白、三つ葉の緑、金目鯛の皮目の真っ赤な色合いが美しい。
玉ねぎの食感、三つ葉の香り、金目鯛の甘みとコクが素晴らしく深い!!
そこに加えて、香りがすごくいいんです。
油で急加熱されるからこその、沸き立つ香り!!
この、煮えたぎった油をジュバァァァァとかけるのは・・・
そうだ、四川料理の「水煮牛肉」などでもよく使う技法だ。
こちらの大将、日本料理の基本を守りつつ、世界のお料理の技法のイイトコ取りもされているんだとか!!
うーん、これは楽しいお店に出会えました(ノ∀`)
▼松葉蟹のクリームコロッケ
カニミソのソースがたっぷりとかかってやって参りました。
牛乳を使っておらず、カリフラワーをペーストにして裏漉ししたものを合わせているんだそうです。
箸でつまんで、びっくり柔らか!!
そして、お口にいれた瞬間にお口の中に主張してくるカニ! カニ! カニィィィィィ!!!
カニの身の味わいと、カニミソのソースが本当に美味しすぎて、お口の中がジワジワしています。
カニの味わいだけではなんですね。
カリフラワーの優しい甘さが、カニの美味しさを邪魔することもなく、存分に引き立ててくれています。
そして、この香りがまた素晴らしいんです。
もうね、お口の中がクリーミーでカニ祭りですわー(ノ∀`)
自家製のフォカッチャもついてきました。
このカニミソを、余すところなくいただくシアワセよ(ノ∀`)
▼フカヒレの土鍋仕立て
カツオだしを効かせたパイタンの中に、国産のフカヒレがたっぷり!!
正直、こんなお料理は初めて見ました(ノ∀`)
なんと、正真正銘の国産フカヒレ・・・
フカヒレ自体には、そこまで味はないんです。
ただ、この繊維の一本一本の隙間にダシの旨味が染み込んでます。
ちゅるっと頂くシャクシャクな食感もよくて、これはたまらない美味しさ!!
ちょっと熱いので、お取り皿にとっていただきました。黒七味が爽やかだなぁ!
こうして見ると、いろんな具材がしっかり入っていてボリュームもしっかりです。
海鮮の内容は毎回変わるんだそうです。
今回は煮アナゴと炙ったホッキ貝でした。
煮アナゴはフワッフワトロットロでトロけます!!
ホッキ貝はプリコリで、貝好きには嬉しいです。
大根は甘くてトロけるし、この出汁を一生食べ続けていたい(T ^ T)
本当に、感動的すぎる美味しさです。
▼和牛のつくね
つくねというのか、ハンバーグというのか。
「和牛のつくねですね! まぁ、平たく言えばハンバーグです!」
大将、楽しすぎ ♪( ´▽`)
写真では隠れてしまっていますが、つくねの裏には加賀れんこん、京にんじん、堀川ごぼうの白胡麻和えが添えられています。
奥久慈卵の卵黄のたまり漬け。
奥久慈は自然が豊富で水も美味しいところなので、この卵も絶対美味しいでしょう!!
黄身をタレに溶いて、つくねに絡めて・・・
なんだね、この美味しさは(ノ∀`)
むっ、この食感は。
牛タンがしっかり仕込まれていますね。
ギュムッとした和牛の食感、コリっとした牛タンの食感が楽しい!
そして、何よりお肉の旨味と黄身の味わいとの組み合わせが完璧すぎます(T ^ T)
ものすごい土鍋で炊かれたツヤッツヤのごはんを見せていただきました!
新潟県産のコシヒカリですって。
この土鍋、入荷まで半年待ちとウワサされる「中川一辺陶」さんの土鍋だそうです。
ほんと、食材だけではなく器に対するこだわりも流石です!!
お米の香りがふっくらで、牛肉のギュッとした旨味をよく受け止めてくれます。
あまりの美味しさに、思わず顔がムホッとなってしまいました(ノ∀`)
ひと口ぶんはそのままでいただいて、余った卵黄をかけて頂くと極上のTKGに!
余った分はおにぎりにして、英国王室御用達のマルドンシーソルトを添えて、お持ち帰りさせていただきました。
▼而今
これまたプレミアムなお酒じゃないの(ノ∀`)
妻ちゃんいいなー(´Д` )
味は・・・美味しいに決まってんべ(´Д` )
もう聞く気にもならんわ、とお茶をすするのみです。
▼地蛤と生のりの中華そば
上に乗っているのはネギではなくウルイですって!!
ウルイは庭にも植えたほど好きなので、嬉しいです。
地蛤(ぢはま)は、国産の天然ハマグリ。
味がよく出るし、プリッとした食感が実に楽しいです。
むーーーん、麺の茹で加減がなんとも絶妙!!
塩味のスープが、コクがあって美味しい!!
このダシはなんだ!!
聞いとけばよかったなぁ。
▼デザート
生地に黒糖を練り込んで焼いたおやき。
中にあんこといちご、栗がはいっています。
沖縄県産の黒蜜をたっぷりかけて頂くと、深いコクのある甘さがたまりません。
優しいのに、力強い美味しさ。さすがですねぇ。
そして、どーーーも気になっていたんですよ。
お店の片隅に鎮座まします、立派な茶釜が。
なんと、大将おんみずからお茶を点ててくださいました!!
見事なるお抹茶と、お茶菓子。
外国のお客さんからも大好評なんだとか!
それもそのはず、まさかお抹茶をいただけるとは。
実に結構なお点前でござりまする。
お茶菓子が、山椒いりのガトーショコラ。
チョコレートのどっしりした甘みをキュッと引き締める、絶妙な山椒の香りとスパイシーさが絶妙な組み合わせで、これはたまりませんねぇ(ノ∀`)
このお抹茶も、大将のこだわりだそうです。
ほんとうに、何から何まで素晴らしすぎて、感動の連続でした(T ^ T)
◆◇◆後記◆◇◆
こちらの大将は、六本木のグランドハイアット、汐留のコンラッド、伊勢志摩のアマネムという、いずれも5つ星ホテルにいらっしゃった経歴をお持ちのようで、特に伊勢志摩時代の人脈を活かして仕入れた食材で作り上げるお料理が特色なんだとか。
お客さん同士で目が合わないようにカウンターをL字方にしないようにする。
また厨房におくどさんをこさえて食にエンタメ性を持たせる。
そして食後のひと時にホッとするお抹茶を点てて楽しんでいただく・・・。
細かい所までこだわりにこだわって作り上げられた空間で、こだわりのお料理をいただく瞬間。
こんな幸せな瞬間が、この人生にあろうとは。
朝食は外国の方に大人気。
夕飯は日本人に大人気。
いつも人気のある銘店、世界の素晴らしい調理法を活かした斬新さをいただける、ここ「銀座 稲葉」さん。
人生の大切な記念日に、また海外からの大切なお客様のおもてなしに、決して外せないお店です!!
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★