みうけんのヨコハマ原付紀行

愛車はヤマハのシグナスX。原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。※現在アップしている「歴史と民話とツーリング」の記事は緊急事態宣言発令前に取材したものです。

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中区吉田町の「イタリアン POZ DINING 関内店」で至高のコースとペアリングたち

 

横浜には世界の美味しいものが数々集まりますが、今回紹介するのは関内駅の近く。

 

関内駅周辺は、横浜開港当時から文明開化の中心地として栄え、戦後の混乱期には進駐軍の基地や飛行場、多数の運河ができるなど多文化と物流の中心地でもありました。

 

そんな関内で、1996年に開業された「イタリアン POZ DINING 関内店」さん。

 

一見すると気づかずに通り過ぎてしまいそうな隠れ家的なお店ですが、30年近くにわたって地域で愛されてきた、間違いのない実力店なのです!

 

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店内はテーブル席がズラリ。優しげな照明の中にたたずむ、落ち着いた雰囲気。

 

大型の液晶パネルにはイタリアの雄大な光景が映し出されて、いつまでも眺めていたくなってしまいます。


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カップルやお一人さまにはカウンター席も人気です。

 

カウンターはお互いの距離感もグッと縮まるし、お料理の盛り付けを眺めながらいただける瞬間も貴重な一瞬ですよね。

 

卓上にはさりげなく流木や貝殻が飾られ、地中海に囲まれたイタリアの雰囲気も出ています。

 

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このお店「イタリアン POZ DINING 関内店」を切り盛りされるのは、自ら無農薬農家100ヶ所を巡って食材を選ばれるという、こだわりのオーナーシェフシェフさんをはじめとするスタッフの方々。

 

優しい笑顔と柔らかな物腰のなかに、ギュッと詰められたこだわりを感じさせてくださるお話をいろいろと聞かせていただきました。


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今回はペアリングのワインを合わせたコース料理をお願いしました。

 

多くのお店はシェフとソムリエを分けていますが、このお店はあえて分けることはせず、コースのお料理を毎月変えるたびに何十本というワインをシェフ自らが試飲しているのだそう。


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このようにして編み出されたペアリングは、確かにどのお料理とも相性が抜群です。

 

さらに、小さなワイナリーから厳選して仕入れているので、珍しいワインの種類も実に豊富なのだそうです。


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今回はペアリングのワインは妻ちゃんにおまかせして、断酒したみうけんは炭酸水で。

 

この炭酸水もイタリアから輸入された上級な「サンペレグリノ」(740円)というもので、スッキリとした口当たりがどのようなお料理にも合いますねぇ。


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◆サラダ

 

まず出てきたのは、農家から直送されたオーガニックの野菜をふんだんに使ったサラダ。

 

旨味や甘みが強いフレッシュな野菜たちの上には、オーガニックのオリーブオイルがたっぷりかかっています。


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ニンジン、大根、じゃがいもやヒラタケなど、いろいろな野菜がどれも甘くてシャッキシャキ!

 

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添えられてきたのは、イタリアはサルデーニャ産の海塩と、青森県産のニンニクや北海道の発酵バターを使ったバーニャカウダ。

 

濃厚なバーニャカウダや海塩は野菜本来の美味しさを損なわず、野菜の美味しさをしっかりと活かしてくれています。


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◆コッリ ヴェルメンティーノ

 

イタリアの海風をふんだんに浴びて育った白ブドウから作られたスパークリングワイン。

 

ほのかな塩味と、ホッケの身の甘味との相性が実に良く、わずかに感じる柑橘系の苦味もお魚との相性が抜群です。


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◆ホッケのカルパッチョ

 

関東ではほとんど流通しない、開いていない生の真ホッケのカルパッチョ。

 

関東で流通するホッケは真ホッケではなく縞ホッケである事が多く、生の真ホッケはほとんど北海道で消費される貴重品です。

 

ホッケは本来ならしっかりとした甘味があるお魚で、カルパッチョはその甘味を引き立てる食べ方ですよね。


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ワインの塩味と苦味に対し、魚のキメの細かい甘味が相性がよくて、実に貴重で贅沢な一皿です。

 

トロリとした甘味も素晴らしく、オリーブオイルとの相性がまた素晴らしく良いですねぇ。


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◆前菜盛り合わせ

 

驚くべきは、5種の前菜に合わせて出てきた3種のワイン。

 

こんなに多くのワインがズラリと並ぶペアリング、正直初めてです。

 

この日のワインは、3種類をちょびっとずつ楽しめました。

 

イタリア・ピエモンテのランゲシャルドネは、ボタンエビと合わせると燻製の香りがグッと上がります。

 

ドイツ・リースリングはまるでデザートワインのような甘さが、フレッシュなチーズとの相性も抜群です。

 

イタリア・サンジョベーゼは濃厚な旨味のハツと一緒に食べると、お互いの旨味を邪魔しないのが良い!


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そして向き合うは、大きなお皿にキレイに並べられた渾身の前菜盛り合わせ。

 

前菜とはいえど、どれもものすごく手間暇のかかったものばかりで、眺めているだけでワクワクします。


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まずいただくのは、北海道産ボタンエビを塩麹でマリネして低音で燻製したもの。

 

プリッと甘い身には燻製の香りがしっかりとついて、レモンの風味も良く感じて爽やかな逸品。


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プッラータチーズは、袋のようにしたモッツァレラチーズに生クリームと刻んだモッツァレラチーズを包んだもの。

 

さらに、千葉県いすみ市産の非加熱ハチミツをかけた逸品で、キュッキュッという食感の外皮と、トロトロな食感の内側の組み合わせが最高で、チーズの爽やかな酸味とハチミツのコクも相性抜群です。


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お次は、高知県のブランド鶏である土佐はちきん地鶏。

 

そのレバーをペーストにしてサクサクのバゲットに乗せたブルスケッタで、噛むたびに奥深いレバーの味わいがお口一杯に広がって、これはまさに大人のおつまみです!

 

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おなじく、土佐はちきん地鶏のハツをコンフィにしたもの。

 

まる1日塩麹にてマリネし、オリーブオイルに漬け込んで低音調理されているという手のかかりようです。

 

ギュッと噛んでみると、ハツの力強い筋肉質な味わいが一気にお口に広がって、ちょっと主張してくるハツのクセで、またまたドリンクが進んでしまいますねえ。


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イタリアンオムレツ、フリッタータ。なんと自家製のトリュフ粉と相模原の鳳凰卵をたっぷりと使った逸品。

 

プリッと食感のオムレツは具沢山で、黄身の風味が実にしっかりとしていて、これは元気になれる味わい!

 

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◆スープ

 

大きなお皿に入ってきたスープは、お野菜でとったベジブロスというお出汁。

 

さらに、縮みほうれん草・和の出汁・塩麹と一緒に発酵させたタマネギ麹・ニンニク麹・キノコ麹・高麗人参麹を合わせた薬膳スープで、香り高いスパイスで仕上げられています。


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持ってみるとお皿もホッカホカで、スープが冷めないように配慮されているのも嬉しいですよね。

 

ズズッとすすってみると、縮みほうれん草の旨みが濃厚で、しっかり香るクミンがものすごく美味しくて、まるでイランやモロッコの料理を食べているようなオリエンタルな印象をうけるスープです。


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これはどこかで食べたような味わい・・・そうだ、イランのゴルメザブジのような、何層にも深い味わい!

 

体の芯から温まって、味わいも香りも奥深く、まさに究極のスープと呼ぶにふさわしい逸品です。

 

きっと、ものすごい手間をかけて作っているんだろうなぁ。食べてしまうのがもったいなくて、少しずつ、少しずつ味わって頂きました。

 

◆イタリア マルヴァジア

 

爽やかな花の香りが特徴的で、シーフードなどとの相性が抜群に良いマルヴァジア。

 

フキノトウのほろ苦さと桜の香りを上手にまとめてくれる、実に優秀な白ワインです。


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◆パスタ

 

小麦の旨味とモチモチ食感が特徴的な淡路島産の生パスタで、なんと桜が練り込まれています。

 

平たいタリアテッレの麺には、フキノトウ味噌で作られたソースが合わせられ、ローストしたカブと柚子を合わせた、まさに春の香りがするパスタ!


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お口に含んでモグモグしてみると、お口の中に広がるフキ味噌と桜の主張がインパクトあります。

 

これらの香りを、ワインの香りで盛り上げるのがおしゃれだし、カブもトロトロにローストしてあってトロける美味しさです。

 

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それにしても、パスタにフキ味噌や桜といった和の香りを合わせるのもオシャレで斬新だなぁ、と感心しきり。

 

今までなかった感性と視点で広がっていく独創性あるメニュー構成があまりにも素晴らしくて、驚きの連続です。

 

◆イタリア サンジョヴェーゼ リゼルヴァ

 

イタリアはトスカーナ産、ワンランク上の赤ワイン。

 

イタリアで赤といったらサンジョヴェーゼですが、そのブドウが育った環境によっていろいろな特徴にわかれ、特に濃厚な肉料理との相性は抜群です。


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◆猪の赤ワイン煮込み

 

オーナーシェフさんのお知り合いの猟師さんによる、しっかりと血抜きもした美味しいイノシシさん。

 

これには食べる順番も大切で、お肉→ワインの順番にいただくとワインの酸味が勝って、それがまたお肉と相性が良く。

 

ワイン→お肉の順番にいただくと、お口の中によりいっそうお肉の旨味が広がっていくとの事で、これは是非とも両方試してみねばなりません!


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さっそくナイフでお肉を切って・・・と、ナイフが必要ないくらいにホロホロなお肉!

 

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パクッと食べてみれば、脂身の部分は甘味がしっかりとし、赤身の部分は全く臭みがないのに旨味がしっかりしており、食感もすごくいいですねぇ。

 

ワインと合わせると、イノシシの奥深い旨味がグッと増すんだそうで、さらにソースにもいろんな野菜が溶け込んでいる旨味を感じて、まるでフルーツのようなフルーティさです。


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◆食後のドリンク

 

目の前にあった宝箱から、6種類のドリンクを選べます。

 

・オーナーシェフのお知り合いである、日本三位のバリスタさんがこだわって焙煎した、とても香りが良いエチオピアのトップ15%の豆を使用したコーヒー。

・上記のコーヒーとは別会社になるものの、コーヒー豆をごく浅煎りにしてお茶のように楽しむコーヒー豆茶で、色は透明に近くほうじ茶のような味わい。

・毎日お茶を飲まれているという、お寺の奥様が絶賛された熊本の緑茶。

・熟成5段階のうち2段階目の、花のような香りが特徴的な緑の烏龍茶。

・フランスのハーブティ(2種類)

 

正直、中国茶大好きなみうけんとしては烏龍茶も気になりました。茶葉の香りの良いことったら!

 

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しかし、結局は「イタリアンにはコーヒーだよね」ということで、コーヒーを選ばせて頂きました。

 

このコーヒー、さすがに香りがとても良く、苦味と酸味のバランスも秀逸! コーヒーは香りで楽しむのが好きですが、やはり間違いのない美味しさはさすがです。


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◆デザート2種

 

最後のデザートまでしっかりとこだわって、豪華そのものです。

 

横浜のお土産5選に選ばれたというボーノプリンは、北海道・中標津のオーガニックグラスフェッド牛の爽やかな牛乳と、相模原市の鳳凰卵、そしてキビ砂糖だけで作られたもの。

 

ミルクジェラートも、同じくグラスフェッドの牛乳とキビ砂糖のみで仕上げられたもので、そのどちらも生クリームやバニラビーンズを使っていないのだそうで、まさに素材の味で勝負です。


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まずはプリンを頂きましたが、ものすごく素材の味が生きている感じがします!

 

驚くべきはそのなめらかな口溶けで、過去に食べた中で玉子の味わいが一番しっかりしています。

 

このトロトロな食感がよく、蒸す時に「これ以上温度を上げると玉子の味ばかりになる」というギリギリな温度帯にこだわり、卵と牛乳の両方の味を生かす事によってこのような美味しさに仕上がるのだそうです。


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ジェラートも、素材はシンプルなのに味わいがとっても奥深い。

 

牛乳とキビ砂糖だけで、こんなにも深い味わいが出せるのは意外だし、何と言ってもミルクとコーヒーの組み合わせも最高だなと思いました。

 

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◆◇◆後記◆◇◆

 

このお店は、関内駅から徒歩4分という好立地でありながら、隠れ家的な雰囲気のお店。

 

その反面、イタリアンのカジュアルなイメージをくつがえすようなこだわりの一品一品と、数十種のワインを実際に試飲して編み出されたマリアージュは素晴らしいものです。

 

その実力はものすごく、グルメ情報媒体でも「神奈川県で人気のイタリアン」で第1位を獲得されたほど。

 

野菜やお肉、お魚はもちろん、調味料やカトラリーにも徹底的にこだわった究極のイタリアンを楽しむことができるお店です。

 

半個室などもあって記念日やデートにも最適だし、イベントには貸切対応もされているので、ぜひともご利用されてみてはいかがでしょうか。

 

関内駅から徒歩4分、吉田町の「イタリアン POZ DINING 関内店」さん。

 

心からオススメできるお店です。

 

お試しを!

 

 

 

 

再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい

 

 

【みうけんさんおススメの本もどうぞ】

※食べログでは表示されません

 

★☆食べログもごひいきに願います☆★

 

イタリアン POZ DINING 関内店イタリアン / 関内駅伊勢佐木長者町駅日ノ出町駅
夜総合点★★★★ 4.8

 

 

 

 

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