今日は妻ちゃんと東京にやって参りました。
地下鉄の赤羽橋駅と神谷町駅のちょうど中間地点、東京タワーのお膝元です。
夜の東京タワーをこんなに間近で見るのは久しぶりかも!

さて、今回やって来たのは2025年7月に開店したばかりのオシャレなお店。
「東麻布 Ignis et Nox」(イグニス・エ・ノックス)さんで、知人からオススメを頂いたのでさっそく行って参りました!

このお店は店内は15席とこぢんまりしていて、知る人ぞ知るといった雰囲気。
その反面、熊や鹿などのジビエを使用したお料理や、四季折々の旬を活かしたお料理が特に美味しいんだとか。
ワインやウイスキーなどドリンクの種類も豊富で、これはお酒が好きな方には是非とも試していただきたいお店です。

◆『季節の食材』ショートコース(6品7700円)
今回はサクッとショートコースで。ミドルコース(11000円)もありますよ。
しかし、個人的にはショートコースでもかなり満足感が高かったです。
◆ヴァン・ムスー シャルドネ(1200円)
まずは乾杯のスパークリングワインから。
フランス産のスパークリングで、ワインの旧世界の代表格を感じさせる風格の中に、柑橘やアップルのような軽やかなフルーティさがしっかりした一杯。
このスッキリとした炭酸で、胃のエンジンもフル稼働となりました!

■茄子と鰯の瞬間マリネ 柑橘の余韻
ま〜 一品目から美しいこと!
一番上にドドンと乗るのは北海道産の肉厚なイワシを柑橘と酢で〆たもの。
その下に玉ねぎとピクルスのみじん切りが入り、一番下には焼き上げた茄子をバルサミコでマリネしたものが。

サクッと切って、イワシから茄子までをまとめてパクリ!
んーー、オリーブオイルの香りに赤いペッパーとローズマリーが香ばしい!!
イワシは肉厚で、しっかり油が乗っていて甘味と旨みがしっかりしています。
ナスはトロッと甘く、玉ねぎとピクルスはシャキシャキと爽やかで食感が楽しいですねぇ。

■秋刀魚と大葉の春巻き ペコリーノロマーノと子牛出汁のアクセント
旬の食材を使った春巻で、今回は秋刀魚でした。今年は豊漁ですからね!
パリッと揚がった皮の中には、大ぶりな秋刀魚・大葉・レンコン、そしてペコリーノロマーノが仕込まれています。

中にトロッと入っているのは、子牛の出汁を丁寧に煮詰めたもの。
傍に添えられているのは梅肉とマルドンシーソルト。
英国王室御用達の旨みたっぷりの海の塩で、このお塩を使うところに本気度を感じます。

それにしても、春巻をナイフとフォークで切って食べるのは初めてかも(笑
ザクパリッとかぶりついてみれば、中にしっかりと仕込まれた秋刀魚は肉厚でムッチムチで旨味も脂もしっかり!
そこに大葉のサッパリ感とチーズのコク深さが加わって、これは・・・(ノ∀`)
正直、梅肉や塩も美味しいんですが元々のベースが良いので、何もつけなくても極上のおいしさですねぇ。

■ 本日のパスタ
パッケリという輪っか状のパスタのラグー。
ラグーはパンチェッタを炒めて、その油で香味野菜・牛ひき肉・豚ひき肉・鹿肉を炒め、赤ワインで煮詰めたソース。
上にはちょっと酸味のあるサワークリームを乗せ、周囲にパルミジャーノレッジャーノ。

さっそくナイフで切って・・・いや、パスタをナイフとフォークで切る事なんて、なかなかないですよね(´Д` )
パクッと食べてみるとパッケリはむっちむちで幅広で、これはビャンビャン麺に匹敵する美味しさ!

ソースは肉感がどっしりしているので食べ応えがものすごく、噛めば噛むほど力強い旨味があふれます。
そこにサワークリームの酸味が効いてお口の中をスッキリさせてくれて、これはバランスの取れた逸品ですよ。

■鮮魚のポワレ
この日はサワラのポワレで、なんとお店の方が釣ってきたものだそうで(笑
ソースは焦がしバターにケッパーとレモンでスッキリとさせたもので、シンプルながらも間違いのない味わいであろう事が想像できますね。

添えられた焼き野菜は、ズッキーニ・バターナッツというかぼちゃ・そしてレンコン。
ちょいちょい和のテイストを絡めてくるのがニクいですが、野菜はこの順番に食べるのが吉!

さっそくサワラをザクザクと切って頂きましたが、これがまた肉厚でしっかりと脂が乗っていて美味しいのよ!
サワラって「鰆」と書くように、春の魚の代名詞なんだけれどこの時期も脂がすごくのって美味しいんですって。
皮目はパリッと、身はフワトロ柔らか。噛めば噛むほど白身魚とバターの最高の組み合わせがお口に広がって、まさに「こういうのが食べたかった!」と叫びたくなる美味しさです。

焼き野菜は、まずはズッキーニから。
皮はプリッと、内側はトロッと甘くてお魚との相性も抜群です。

バターナッツはシャキッと力強い食感で、あまり火を通し過ぎていない絶妙な食感。
素朴な甘味がお口の中に広がって、そして香ばしさもピカイチ。

ザックザックと食感を楽しむレンコンもお魚との相性が抜群です。
食べていくごとに食感の違いを楽しめる、シンプルなようでよく考えられた付け合わせにも恐れ入りました。

◆シャトー・タイヤック キュヴェ・ルビィ 2020年(1200円)
こちらもワイン界の旧世界の代表格・フランスからの贈り物。
今日のお肉に合うワインを! という注文で頂いたもので、しっかりタンニンと大地の香りを感じる力強いフルボディ。

■ 本日のお肉料理
ドカンと一発! ブ厚いお肉を! 今回は豚肩ロースのローストですってよ奥さん!
上には玉ねぎを飴色になるまで火を通したソースでしょうか、豚肉の相性の良さが実に感動的で、この組み合わせを出してくださるシェフには心から脱帽です。

さっそくナイフでザックザックと切って・・・断面を見て断面を! 綺麗なピンクだから!
この絶妙な火の入れ加減、そして食べるごとに「むちっ!じゅわぁ!とろっ!」と広がる、お肉の食感とほとばしる旨味。

みうけんも料理はしますが、豚肉ってパサパサしがちですよね・・・。
こちらの豚肩ロースは、そんなパサパサを一切感じさせない美味しさで、お肉の良さを最大限引き出しているなぁと思います。
これはワインとの相性も抜群で、なにげに白いご飯にも合っちゃったりしてね!

■ バスクチーズケーキと旬の果実
今回はバスクチーズケーキとクリームショコラ。
傍にはシャインマスカットとクイーンルージュを添えて。
クイーンルージュ、お高いのよ!

バスチーは皮目こんがり、中はしっとりもっちり。
中はしっとりもっちりなのに、たっぷりと仕込まれた紅茶がサクサクプチプチと小気味よい食感。
濃厚なチーズの香りを紅茶の香りが優しく広げてくれて、食感もさることながら「香りで楽しむ」バスチーでした。

まるで生チョコのようなクリームショコラは、ねっちりと甘くてビターな大人の味わい。
これは是非ともブラックコーヒーに合わせたい味わいで、お口いっぱいにひろがるクリームの風味とショコラのダークさがいつまでも良い余韻です。

お口の中がねっちりとしたので、仕上げにシャインマスカットとクイーンルージュを。
「輝きのマスカット」と「紅色の女王」の名にふさわしい、エレガントな甘さと爽やかさで、食後のお口を軽やかにリセットしてくれたのでした。
◆◇◆後記◆◇◆
このお店は、あまり目立たないので探していてもうっかり通り過ぎてしまうようなこぢんまりとしたお店。
シェフもこの日はワンオペで、お一人で数組のお客さんの対応をされていました。
しかし、だからといって料理が遅れたり冷めてしまったり、という事もなく、眺めているとその手際の良さに驚かされるほど。

店内の雰囲気もすごくよくて、東京タワーのお膝元の隠れ家としても良いお店です。
カウンターとテーブル席で構成され、奥にはさまざまなお酒が飾られた店内。
そこには、ゆったりとした時間が流れて大切な人との大切な時間を過ごすのにぴったりな空間です。
地下鉄神谷町・赤羽橋駅の中間、「東麻布 Ignis et Nox」(イグニス・エ・ノックス)さん。
心からオススメできるお店です。
お試しを!
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※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
東麻布イグニス エ ノックス (ビストロ / 赤羽橋駅、神谷町駅、麻布十番駅)
夜総合点★★★★☆ 4.6
