ほのかに香る野生的な芳香とツヤツヤの麺、キュッキュッとした歯応えと流れるようなのどごし。
本当に美味しいお蕎麦というものは、それだけで人生を満たしてくれる魅力がありますが、今回紹介するおそば屋さんは横浜・元町商店街の一角にある「そば処 木の芽」さんです。
このお店のウリは、店頭にも表示されている「国産石臼挽きそば粉」を使用されている点。
最近は石臼を使う機会も減ったのでしょう、あろうことか庭の踏み石などにされてしまっていたりしますが、やはり昔ながらの石臼挽きにこだわるお蕎麦屋さんも多いようで。
このお店のランチ時間帯にオススメしたいのは、やはりおそばと丼ものがセットになったランチセット(11:30〜14:30 日曜・祭日を除く)。
基本の天丼セット・山菜玉丼セット・しのだ丼セット・肉玉丼セットと種類も豊富で、メニューの内容も時折変わるので飽きることなく通えるお店ですよね。
◆天丼セット(1120円)
「もり」または「かけ」がついて、天丼はキス・かしわ・野菜一点(その日により内容は変わります)という豪華なラインナップ。
10分も待たずに手際の良い到着です!
蕎麦は、蕎麦の実を殼ごと挽いた「田舎蕎麦」と、蕎麦の実の中心部の白い部分だけを挽いた「更科」に大別されますが、こちらは比較的白みのある麺が特徴的。
セットの蕎麦は普通の半分より若干少ないくらいで、蕎麦を大盛りにすると通常の1人前だそうです。
まずは、何もつけずに蕎麦そのものの味を楽しんでみましょう。
見るからにツヤツヤに輝いて、食べる前から美味しいであろう事がよく伝わってきます。
噛むごとにシャクッ!シャクッ!と響いてくる噛みごたえが小気味よく、喉越しもツルリとしており美味しいですねぇ。
続いて、つゆにつけてスススススッとすすってみれば、カツオ節のコクをガツンと感じる濃いめのつゆ。
いかにもザ・関東といった感じで、まさに関東人のみうけんにとっては「これこれ、これだよなぁ」という思いです。
続いては天丼にチャレンジです!
天丼のネタは季節によって変わるようで、この日は3種類でした。
それぞれ、キスは肉厚でふっくらふんわり、白身魚の上品な旨味をしっかり感じます。
カボチャはふっくらとしており、肉厚で甘め。
昔はトウナスと呼んだものですが(うちの周りだけかもしれませんが)、最近はほとんど聞きませんね。
かしわ天は衣はカリッと・中はじゅんわりジューシーで、下味の良さもさることながら歯にフンワリと響く軟らかさがたまらないのです。
天丼になくてはならない物、それは天ぷらにかけるタレ。
このタレが、あまり甘すぎずサッパリとした甘さなので負担なくスルスルと頂けちゃうんです!
このタレをしっかり吸ったご飯も粒が立っており、量もしっかりあるので実に満足度が高い逸品ですねぇ。
食後は、おしんこで身も心もリセット。
パリッとした浅漬けなので食後に優しく、食後に香の物をいただく日本文化の奥深さが、こんなところでも感じられて素晴らしいなぁと思います。
◆◇◆後記◆◇◆
今回紹介させていただいたお店は、元町商店街の中の「そば処 木の芽」さん。
平日の昼間というのに、後から後からどんどんお客様が来る人気店です。
それもそのはず、お蕎麦は美味しく、お値段手頃で、スタッフさんも雰囲気もお茶もホッコリの銘店。
横浜市内には十割をウリにするお店、蕎麦前が美味しいお店、手打ちが魅力的なお店などいろいろなお蕎麦屋さんが軒を連ねていますが、ここ「そば処 木の芽」さんも間違いなく横浜の人気店のひとつに数えられるでしょう。
横浜・元町商店街の「そば処 木の芽」さん、オススメのお店です。
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
そば処 木の芽 (そば(蕎麦) / 石川町駅、元町・中華街駅、日本大通り駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0