最近、巷の好事家の間ですっかり馴染まれた「ガチ中華」というキーワード。
日本人に阿らない、完全に現地仕様の中華料理という意味ですが、それがネパール料理になったらどうなるでしょう?
ネパール人経営の、北インド料理を原型にしたナンとバターチキンカレーに飽きてしまったスキモノたち・・・。
そんなスキモノたちがいま追い求めるのが、「ガチネパ」というジャンル。
何を隠そう、みうけんもスキモノの端くれなので、今日はガタンゴトンとJRに揺られながら大久保駅へ降り立ちました。
そこで、やってきたのが大久保駅から徒歩3分の「セクワガル」さんです。
店頭の看板にはオトクなランチメニューが。
従来通りのナンとカレーもありますが、やはり脇役にとどまっている様子。
メニューの中心はダルバートと呼ばれるネパール国民定食や、サデコやチョイラと呼ばれる日本人にはどんな料理が想像もつかないようなランチメニューが並んでいますよね。
メニューを一瞥してワクワクしながらお店へ。
ドアの上には店名の「सेकुवा घर」(セクワ・ガル)の文字。
セクワはネパールの串焼き料理、ガルは屋敷とか館って意味らしいので、「串焼きの館」って意味らしいです。
店内は意外と広くて、こうして撮るとオシャレなバーのようにも見えてきます。
この日は開店と同時に入ったのですが、このあとすぐにたくさんのお客さんたちがやってきて、なかなか繁盛しているようでした。
◆マサラチャイ(350円)
何はともあれ、ランチといったらラッシーかチャイ。
ラッシーも好きだけど、この日は寒かったので温かいマサラチャイ(砂糖なし)にしました。
ホッカホカなミルクティーってだけで嬉しいのです。
シナモンなどのスパイスが入っていてココロの底まで温まりますねぇ。
◆Mutton Choila(マトンチョイラ:750円)
「茹でた羊肉や野菜に風味豊かなマスタードをかけたネパールの伝統的な家庭料理」
これは辛そう! 美味そう(人∀`) ! いただきまーす!
ギュムギュムとした食感のマトンに、しっかりとスパイスベースのソースが絡めてあります。
正直、どんなスパイスが使われているのは全くわからないんだけどさ!
(さすがに、これはターメリックで… これはカルダモンで…などと「利きスパイス」はできない)
マトンをギュムッと噛むと、ジャキッと響くニンニク芽の食感と香り。
スパイスはしっかり辛いのですが、ただ辛いだけではなく味に深みあり、香り高いんです!
マトンならではの美味しさが食欲を増進させて、健康にも良さそうだなぁ!
ただ、結構な辛さがあるので、辛いのがのが苦手な方は要注意ですぞ。
◆Gidi Fry(ギディフライ:850円)
これは、是非とも食べたいと思っていたガチネパならではのメニュー。
羊の脳みそのスパイス炒めです! きゃー!
羊の脳みそというと驚く方もいるかと思いますが、南アジアでは愛されている食材。
日本人の飲兵衛がタラの白子を愛しているのと、やってる事は変わりゃしませんやね(ノ∀`)
食感は、少し水気を抜いた白子のような感じでフンワリしています。
そこに、ややスパイシーな味付けで、噛めば噛むほどクニュフワむっちりでウマし!
スタッフさんによると、これは日本人には好き嫌いが分かれるそうです。
正直いって、みうけんは大好きです(ノ∀`)
◆Sekuwa Moriawase(セクワ盛り合わせ:1050円)
セクワという、ネパール風の串焼きの6本盛り合わせです。単品もあるよ。
マトン・ポーク・チキン・アヒル・ソーセージ・ニンニクでした。
炭火で15分くらいかけて焼くのですが、自動的にクルクル回ってくれるので手間いらず。
焼ける間、したたる脂にスパイスが乗って落ちて、炭火で焼けてすんごく良い香り!!
青唐辛子のペーストがついてきました。
けっこう辛いので、辛いのが好きな方はぜひ。
美味しいんですが、調子に乗ってつけすぎると翌日トイレから出られなくなるので気をつけよう(ノ∀`)
気に入ったものをいくつか紹介。
個人的に好きなのは、にんにくで、ネパールではあまり食べないのですが。
外はカリッと、中はホッコリと焼けていて日本人にも馴染みのある味。
これはこれで、ビールがガンガン進みそうな味です。
マトンは、やっぱり外せない。
中華の羊肉串とは違ったスパイス使いと羊の風味がよく合っています。
ギュムギュムとした肉感に富み、噛めば噛むほど旨味の溢れる美味しさは羊のお肉ならでは。
アヒルは噛めば噛むほど旨味があふれる美味しさ。
日本では馴染みのない食材ですが、有名な北京ダックをはじめとしてアジア圏ではお馴染みの食材です。
優しい食感、でも力強い噛みごたえもあり、あふれる美味しさはたまらないもの。
ここに絶妙なスパイスの味わいが加われば、もう無敵のおつまみですよね。
基本的に、ネパールは仏教とイスラム教とヒンドゥー教が混在している国。
仏教で禁忌のニンニク、イスラム教で禁忌の豚、ヒンドゥー教で禁忌の牛と、いろいろと難しいところもありますが、ここは日本なのでナンでもアリな雰囲気もまた良いのかもね。
◆Fire Soup Momo(ファイアースープモモ:800円)
シャブシャブ鍋のような煙突つきの鍋でやってきた・・・と思ったら炎上してるし!!
ファイヤースープっていうから辛いのかと思ったら、本当にファイヤーしていました(ノ∀`)
モモはネパールやチベットで良く食べられる、小籠包のような小さな肉まん。
基本は蒸して食べることが多いですが、こういうインスパイアもあるにはあるようです。
スープは、トマトスープをベースとしたトロミと旨味のあるスープ。
モモはすごくアッツアツなので、お取り皿に分けて少し冷ましてから食べましょう。
むっちむちな食感の皮をプリッと頬張ると、中からは肉汁がジュバァします。
充分冷ましてから一口でイケるならベストだけど、一口が無理ならお皿の上で解体してから食べたほうが良いかも!
そうしないと汁がバビュするから(ノ∀`)
1個1個が食べ応えがあって、肉汁たっぷり・スープも旨辛で、ついつい止まらなくなってしまいますねぇ。
◆Thukpa(トゥクパ:750円)
ネパール風のあんかけ五目麺。チキン・野菜・ミックスとありますが、今回は野菜で。
メニューにはネパール風ラーメンとありますが、ネパール風ちゃんぽんというのが適正かもです。
スープはピリ辛で酸味をしっかり効かせたサンラータンのようなスープ。
いんげん・きゃべつ・コーン・ピーマン・ニンジンなど、野菜がたっぷり入っています。
麺はちゃんぽん麺のような、丸い断面をもつプリプリな麺。
野菜の出汁がしっかり効いて、かつスパイシーなスープとの相性も良いですねぇ。
◆◇◆後記◆◇◆
うーむ、お腹いっぱいで大満足です。
ネパール料理のお店はたくさんありますが、セクワなどの本格的なお料理はなかなか楽しめないもの。
新大久保から大久保駅にかけては韓国系以外のお店もたくさんあり、特にネパール料理が多く集まる地域として有名ではありますが、こうして美味しいネパール料理が手軽にいただけるというのは、実に贅沢なことだと思います。
次回はダルバートも食べたいな。
また是非とも、再訪させていただきたいと思います。
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
セクワガル (ネパール料理 / 大久保駅、新大久保駅、西武新宿駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0