横浜駅東口を出て万里橋を渡ったところに広がる、裏横浜というエリア。
こぢんまりとした地域ながら、美味しいお料理を並べる実力派のお店ぞろいの場所として、多くの食いしん坊さんから人気があるところですよね。
そんな裏横浜に、このたび新しくフレンチの名店ができたと言うので早速行って参りました。
そのお店は「GRAND COMPTOIR」(グラン コントワール)さん。

このお店は2025年10月にオープンしてから、まだ1か月あまり。
店内カウンターが8席と個室が4席というこぢんまりとした空間で、オープン1か月にして既に予約困難店になっていると言う人気ぶりです。

このお店を切り盛りされるシェフは、箱根で修行された後に、この店をオープンされたと言う若干24歳の若きシェフ。
見るからにずいぶん若いけれど大丈夫かなあ? と言う心配は最初だけで、実に繊細で卓越した和洋折衷のフレンチをいただくことができます。

◆シェフのGalaコース(15070円)
アミューズに始まり、極め付けはお茶菓子まで。
メニューには海鮮をふんだんに使った一品一品と、黒牛の充実したコースが並びます。
メニューを見ると「白子」「金目鯛」「林檎」などとシンプルな表記で、ここからどんなお料理が出てくるのかとワクワクします。

ドリンクメニューもシンプル・イズベストの見開き2ページ。
これでいいんです、これで。
やはりオススメはシャンパーニュということで、シャンパーニュをいただきましょうかねぇ。

◆グラスワイン・シャンパーニュ(2000円)
フランスの「ケラーマン」というシャンパーニュ。
キリッとした辛口の中に広がるフルーティかつ繊細な香りはさすが!

◆ノンアルコールワイン・スパークリング(1500円)
みうけんは断酒しているので、この日ばかりは烏龍茶ではなくノンアルコールで。
ベルギーの老舗メーカーが手掛ける「デュク・ドゥ・モンターニュ・ブリュット」。
本格的なワインからアルコールのみを除去したもので、ノンアルなのに酔える気分になる本格的すぎる一杯。

◆自家製フォカッチャ
コースが始まる前にお披露目された自家製フォカッチャは、焼く前の発酵の段階。
この後ふっくらどっしりと焼かれてしまうのですが、このフォカッチャもふっくら・きめ細かくて美味しかったですよ!

◆Amuse-bouche:黒オリーブ 生シラス アメリカンドッグ フォアグラ
木の器に入ってきたスタイリッシュさ満点の逸品!
竹炭を練り込んだアメリカンドッグは、サクッと食感がよく、その中にはスパイスを効かせた自家製サルシッチャが入っています。

このアメリカンドッグ、名前こそアメリカンドッグですが食べて美味しいフシギなまんまる。
サクサクッと噛むごとに、中からじゅわっと肉汁が溢れてきて美味しいのです!

ギリシャの特別な黒オリーブの塩漬けを使用したマドレーヌも、僅かに塩味を効かせた甘さでおつまみ感覚で頂くことができますよ。
このマドレーヌ、ベリーのようなフルーティさがあり、ものすごく香りも良くて、これだけでプロの洋菓子屋さんがハダシで逃げ出しそうな美味しさです。

◆湘南の生しらすのタルト
サクサクッと軽快な食感のタルトの中に、魚醤がアクセントのアボカドクリームがたっぷり。
さらに寿司酢を利かせているのでお鮨の舎利っぽいイメージでいただけます。

たっぷりと盛られた生しらすが、お口の中でトロットロにトロケて、これがサクサクのタルトと良い組み合わせなのですよねぇ。
レモンと塩気も絶妙に効いていてサッパリしており、何と言ってもこの食感の対比が実に楽しき逸品です。

◆茶碗蒸し
えっ、これが茶碗蒸しですか!? と聞き直したくなるオシャレな一椀。
ホッコリほかほか温かい温菜なのが嬉しいですねぇ。

シャクッとすくって食べてみれば、フォアグラ・生クリーム・玉子だけで作り上げたフワトロな茶碗蒸しの美味しさ。
さらに、香り高き秋トリュフを使ったソースがたっぷり盛られており、いつも食べている茶碗蒸しとはまったく別物です!
なんといっても、トリュフの香りがものすごく立っているのが嬉しいし、下にたっぷり入ったフォアグラの香りも負けずにお互いを引き立てあっているのが実に素晴らしいなと思います。

さぁ、ここで本日のお肉のお披露目です。
鹿児島県から直送された、厳選された黒牛のシャトーブリアンとは、今から楽しみが募ります。

◆Entrée froid:福エビ
春巻きの皮にパルミジャーノを挟んで2枚重ねにしたものをパリパリに焼き上げた逸品。
その中に福えびを使用したタルタルをたっぷり仕込み、最後に燻製した生クリームをエスプーマであしらった一品。

傍に添えられたのがディルのマヨネーズで、これがまず香りが高いのです。
さらに、ピクルスにしたカリフラワー・カリフラワーピューレのキャビア添えも一緒に。

さっそくザクザクッと割りながらいただきましょう!
皮のサックサクな食感と海老のプリプリな食感、さらにフワフワなエスプーマ。
この食感の違いを楽しむのがすごく良いし、ピクルスの酸味が海老の甘味を引き立てているのが嬉しくて、ついついスプーンが止まらなくなってしまいます。

ここで、フォカッチャが焼き上がりました!
さっきは焼く前の生地を見せて頂きましたが、ホコホコに焼かれたむっちむちでキメ細やかなフォカッチャ。
オリーブオイルとバルサミコで食べても良いですし!
本来はマナー違反というご意見もありますが、お皿に残ったウマウマなソースをつけて食べるのも、いとをかし。

◆Entrée chaude:白子
カブを葉と身に分けて調理した後に合わせた鮮やかなスープに、フリットにした函館産の白子を添えた豪勢な逸品。
見た目はシンプルですが、ものすごく手間がかかっています。

ザクザクと割っていただくと、外はカリカリッと・中はもっちりフワトロ、あっまあま!
さらに、フランスはバスク地方で常用されている一味唐辛子「ピマン・デスペレット」が味に彩りを添えてくれています。
やはり白子は今が旬。食感がものすごくキメ細やかで繊細で、この鮮やかで甘味のあるソースとも相性ばつぐんです。

◆Poisson:金目鯛
日本近海の金目鯛をカラッとウロコ焼きにした逸品。
八色椎茸にレモンドレッシング・塩昆布を添えていただきまーす!

皮目に残されたウロコがザックザクで香ばしく、これもまた和の割烹などで見かける技法ですよね。
本当に和食とフランス料理の良いところどりをした和の創作フレンチといった感じで、食べるごとに感心させられますよ。
さらに、傍に添えられたものがヒジキのピューレと聞いてびっくり!

魚の出汁・ビネガー・オリーブオイルのソースを合わせ、少し爽やかで香り高く仕上げてあります。
何と言っても、ヒジキが味に深みを与えてくれており、こればかりは日本人ならではの発想かなと感動もひとしおです。
さらに、脇役であるはずのキノコもさっぱりめなのに味わい深く、絶妙で主役級の美味しさです。

さぁ、そろそろお肉が準備できるようです。お肉と言ったら、しっかりボディの赤ワインがいい。
というわけで、赤ワインお願いしまーす。
◆グラスワイン赤(1800円〜)
フランスはボルドーの「シャトー・トロンコワ・ラランド 2019」。
品質の高さで知られるワイナリーのもので、しっかりしたタンニンとフルーティさのバランスが良い、とは妻ちゃんのお言葉。

◆ノンアルコール赤ワイン(1500円)
「ナチュレオ・ガルナッチャ・シラー」というワインテイスト飲料。
これこそ主原料はブドウのみという徹底ぶりで、ジュースの域を越えた本格派ワインテイスト飲料とのこと。
飲むとしっかりと伝わってくる果実の甘みと爽やかさに、一気にお口の中がスペイン気分に!

◆Viande:黒牛(鹿児島県)
先ほどお披露目されたシャトーブリアンをじっくりと炭火焼きにした逸品。
ソースは牛のだしに赤ワイン・スパイス・ビーツパウダー・はちみつなどを加えた、ビーツのピューレ。
さらに、酸味のアクセントに紫玉ねぎのピクルスも添えてあるのがニクい!

早速いただいてみましたが、さすがはシャトーブリアン。厳選された赤身肉の美味しさは抜きん出ています。
ナイフがいらない程にやわらかく、ススッと切れてトロッと噛み切れる、あまりにもシアワセあふれる美味しさ。
ソースも相性がよく、お肉の甘味と旨みをしっかりと引き立ててくれて、これは食べる価値ありますねぇ。

ここで、紅茶の茶葉をテイスティング。
このお店のシェフは紅茶マイスターも兼ねていて、この日は三種の紅茶からお好きなものを選んでください、とのこと。
「タルボ農園 セカンドフラッシュ」「レモンバーベナ・カモミール ローズペダル・ブルーマロウ」「蜜りんご」の三種で、この日のお客さんたちからは香りが際立っていたカモミールが人気のようでした。

◆Grand dessert:林檎
林檎は2とおりの調理法から。
タルトタタンのようにキャラメリゼした林檎の上に、フレッシュな林檎を乗せて、アクセントにポン米をあしらった逸品。
フロマージュブランという フランスのフレッシュチーズをエスプーマにしたものを乗せています。
これだけで食べてしまいたいほど美味しそうなのですが、さらに衝撃的なのはモクモクさん!

生りんごジュースを濃縮させたものを、液体窒素で凍らせて細かい氷のようにするんだそうです。
これをエスプーマの上にたっぷりかけていただくので、お店に広がる煙幕にお客さん一同から歓声が上がります!

冷たいので、ザックザクと混ぜていただきまーす!
うーむ、色々な食感、色々な温度、色々な味わい。

これは初めて食べる美味しさで、この複雑な発想のデザートを「林檎」の2文字だけで表現してしまうのが実にすごい!
お腹いっぱいなのに、全く食べ疲れせず、満腹でありながら満足感も高い一連の流れに感動が止まりませんねぇ。

◆Café ou Thé:コーヒー または 紅茶
◆Mignardises:お茶菓子
木箱に入ってやってきたのは、抹茶のマカロンとグレープフルーツのゼリー。
それにしても、なんとぜいたくなシナモンの使い方ではありませんか!

マカロンはフワッとサクッと、軽やかな食感としっかりした香りのアクセントがすごく良いです。
このマカロンだけでもかなりの手間をかけて作っているんだろうなぁ・・・と。尊敬に値しますよ。

グレープフルーツのゼリーは砂糖をまぶしてあるので、シャクシャクな食感が実に良いです。
噛むごとにキュムッと感じるゼリーならではの食感もよくて、お茶との相性も良い爽やかなお茶菓子。

妻ちゃんは、先ほどの三種の中からカモミールを選んでいました。
さすがは紅茶マイスターが手間をかけて入れる美味しさ。横に座っているだけでも香りが伝わってきて、その美味しさもわかります。

みうけんはコーヒーを頂きました。
しっかりダークで苦味を効かせた、まさに食後にふさわしいコーヒー。
香りも温度管理も実によく、美味しい食事の最後を締めくくる絶妙な美味しさが際立って、大満足な締めくくりとなったのでした。

◆◇◆後記◆◇◆
このお店は、横浜駅東口から徒歩5分。裏横浜にお店をかまえる新進気鋭のフレンチ、「GRAND COMPTOIR」(グラン コントワール)さん。
若きシェフが織りなすお料理の逸品逸品は、どれもが洗練されて和と洋の良いところどりをしていながら、フレンチの良さをしっかりと堪能できます。
伝統的なフレンチの美味しさとはまた一線を画した、日本ならではのヒジキやポン米を使ったメニューに心踊らされます。

店内の雰囲気もものすごく良いし、スタッフさんの対応も実に丁寧でやわらか。
まさに、このお店は銀座や六本木、赤坂似合ってもおかしくないクオリティ。
客層も「本当に美味しいものを知っている大人たち」と言った感じで、このお店を愛する人たちはその真価を確実に見抜いていることがうかがえます。
横浜駅東口、裏横浜で大切な人をおもてなししたい時。
オープンされたばかりのフレンチ、「GRAND COMPTOIR」(グラン コントワール)さんはオススメできるお店です。
お試しを!
GRAND COMPTOIR
045-620-2911
横浜市西区高島2-10-25-2 ベイカーズビル 102
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140102/14100892/
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※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
GRAND COMPTOIR (フレンチ / 高島町駅、横浜駅、新高島駅)
夜総合点★★★★☆ 4.9
