暑い日でも寒い日でも食べたくなる、辛〜い料理。
辛い料理といったらカレーがまず第一に思い浮かびますが、中華料理の中にもカラウマなお料理はいろいろとあるんです。
さて、今回は夜勤明けの疲れた体にガツンと辛いものを入れたくて、中華街の台南小路にやってきました。
香港路と市場通りに挟まれたこの細い路地は、中華街の最深部と言っても良いかもしれません。
ここ台南小路が観光地化されたのは近頃の話で、みうけんが子供の頃は「危ないから近づいてはいけない」とまで言われたところでした。
そんな台南小路に2001年ごろから営業されている刀削麺と四川料理のお店「中華第一家 杜記」(とき)さんです。
台南小路は、お店を正面から撮影できないほど細くて狭い通りですが、ここ「中華第一家 杜記」さんも店内はこぢんまりしています。
店内に入ると、まず目につくのはLの字形に配置されたカウンター席と、その前に所狭しと張り出された数々のメニューたち。
そして、お店の奥には若干ですが4人がけの席もあって、たくさんの人で賑わっていました。
ランチメニューを見てもリーズナブルで、味よし・コスパよしと人気の秘訣がチラチラと垣間見える瞬間です。
◆水煮魚(白身魚の四川風煮込み定食:900円)
お願いします!
しばらく待って出てきたのは、ライス・スープ・お漬物に、ラーメン鉢にたっぷりとやって来た真っ赤っか。
これが辛いもの好きさんには是非ともオススメしたい「水煮魚」です!
まぁ、とりあえずスープから頂きましょう。
激辛のメインを食べる合間にホッとできる優しいスープ・・・ではない事は、その見た目からも明らか。
酸っぱ辛さが特徴な「酸辣」(サンラー)風味で、しっかりとトロみがあるスープ。
具材は豆腐・玉子・わかめ・細切りの肉がしっかり入っています。
お口がすっかり辛くなって準備体操もバッチリ。
いよいよメインに向き合いますが、真っ赤に輝くスープからツンツンと香ってくるスパイシーな香りに、これのどこが「水煮」なのか! と叫びたくなってしまう外観ですよね。
中国で言う「水煮料理」は、この「水煮魚片」のほかに「水煮牛肉」「水煮羊肉」などのバリエーションがあります。
たっぷりの野菜やお肉を強火でサッと炒め、唐辛子などの香辛料を大量に入れてさらに炒めて、スープを注いで煮立ったところに、さらに煮えたぎった油を回しかけるという(レシピはいろいろあるので、この限りではありません)、考えてみただけで頭皮が汗をかいてきそうなお料理なのです。
それもそのはず、スープの中にはたっぷりの唐辛子と、キュウリやキクラゲ、豆もやしなどのお野菜が。
グツグツ煮えたぎったお料理のはずなのに、シャキシャキな食感が活かされていて実に爽やかです。
特筆すべきはたっぷりと入った白身魚ですよね。
肉厚な白身魚はむっちりプリプリな食感で、タンパクで甘い味わいにガツーンと主張してくる強烈なシビカラがたまりません。
コミコミで900円、ご飯やスープもお代わり自由なセットなのに具材もたっぷり入っていて、果たして元はとれているのかと心配にすらなってきます。
食べすすむごとに頭皮に一気に汗が滲み出てきて、もう辛抱たまりません。
真っ白に輝く宝石のようなご飯をバババとかきこめば、辛いものとご飯の相性のよさをあらためて思い知らされて、ほんとうに至福としか言いようがありませんねぇ。
辛いおかず、白いごはん、辛いおかず、白いごはん・・・と交互に食べるもよし。
スプーンにご飯をとって真っ赤なスープに浸して食べるのも、またオススメな食べ方ですよ。
量もたっぷりあって、お腹もいっぱいになります。
しかし、ご飯もスープもおかわり自由なので、食べ盛りさんでも安心です!
後に残るは、全ての食材の出汁をたっぷり煮出した極上の汁。
全部飲み干してしまいたい衝動に駆られますが、翌朝トイレから出られなくなる事が火を見るよりも明らかなので泣く泣く残しました。
辛いものがお好きな方は、一滴も残さず飲み干して行かれる方も多いのだとか。
◆◇◆後記◆◇◆
このお店は中華街の中でもメインの通りから外れた、かなりディープな雰囲気が色濃く残るエリアにあるお店です。
本当は刀削麺が有名なお店で、水煮羊肉刀削麺などというものもありますが、全般的に美味しいお料理が並んでいるので何を頼んでも間違いはありませんよ。
寒い日にも、暑い日にも、真っ赤に輝く美しい激辛料理が欲しくなったとき。
中華街に数々ある四川料理屋さんの中で、ディープさと美味しさで抜きん出ているお店だと思います。
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
中華第一家 杜記 (中華料理 / 元町・中華街駅、石川町駅、日本大通り駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0