ハマの末吉町界隈は、古くから知られるタイタウンでしてな。
福富町のコリアタウンにしろ、末吉町のタイタウンにしろ、その成り立ちには歴史が密接に関わってきます。
横浜大空襲で焼け野原になったハマを力強く復興させてきた原動力となったのが、働くオトコたちを慰めるオンナたち。
最初は日本人だった彼女たちも、時代の流れと共に海外からの出稼ぎ組も増えました。
夜に働く彼女たち、彼女たちを頼ってやってきた家族たちがコミュニティを成したのが、今の姿であるわけです。
そんな歴史の裏付けをするように、かつては24時間営業であった本格派タイ料理のお店。
黄金町がまだピンクだったころは、いつ行ってもタイねーさんが疲れた顔してタイ料理をむさぼっている姿を目にしたものです。
きっと、言葉も通じない異国の地で「仕事」する自分を慰めつつ、祖国を思い出していたのかもしれません。
しかし、そんなお店も今は日本人のお客さんも多く訪れるようになり、みうけんも子連れでやってくるようになりました。
◆บะหมี่หมูแดง (焼き豚ラーメン:1050円)
これは辛いものが苦手な、我が子らに注文したラーメン。
まぁ、辛いものは徐々に慣れていけばいいさ。
スープはあっさりで鶏ガラの出汁がしっかり。
麺は細めの平打ち麺で、ウェーブがしっかりとスープを持ち上げてクオリティが高いです。
チャーシューは昔ながらの赤フチで、噛めば噛むほど旨味が溢れる本格派。
タイ要素はまったくないのだけれど、これはこれでアッサリ系のラーメンとしてはクオリティが高いですねぇ。
◆ก๋วยเตี๋ยวหมู, เนื้อน้ำตก(こっとり黒スープ米麺:1050円)
これは動物の血をスープに使った、コッテリとウマウマなお料理。
日本人は血を食べる習慣はないですが、アジアからヨーロッパまでいろいろな国で血は重宝されています。
これも辛くはないので、お子様でも安心して頂けるお料理かな。
ラーメンではなくビーフンで、もっちりした米の麺で、量もしっかりあってボリューミー。
こちらは具材に野菜とお肉が入っています。
お肉は豚と牛を選ぶことができますが、今回は牛をチョイス。
ギュムッと良き噛みごたえで、噛めば噛むほど旨味が溢れてウマいなあ!
肉団子もゴロゴロ入っているのがいいですよね。
むっちりとした食感、あふれる旨味で、満足感も高い立派な具材。
◆ ข้าวผัดต้มยำกุ้ง( トムヤムクンチャーハン:1150円)
トムヤムクンといったら海鮮たっぷりエビたっぷり、ピリ辛で香り高くて酸っぱくて美味しいスープ。
そのスープで味付けがなされたチャーハンで、こちらもエビとコブミカンたっぷりです。
とにかく目を見張るのは、その海鮮の量ですよね。
もともとタイは海に囲まれている上に、エビの養殖がさかんというお国事情もあって、エビをたっぷり使うお料理が美味しいです。
ご飯もしっかりジャスミンライス。
関税がかかっているせいか高いんだけれど、タイ料理にはこのお米じゃなきゃぁグッと締まりません。
量もしっかりあって食べ応えあるし、海鮮の出汁と香りと酸味と辛味を活かした味付けでスプーンが止まらない美味しさ!
◆ ขนมชั้น(ココナッツ風味段々おもち:350円)
タイでデザートといったら、この段々模様・縞模様のお餅。
お餅というか、タピオカの粉に色と甘みをつけて蒸して、重ねたものらしいです。
せっかく重ねてあるのに申し訳ないけどさ、1枚1枚はがして食べるのが好きなのよね。
もっちりと甘く、アッツアツで、でもベタベタとしつこくない素朴な美味しさがたまりません!
ついでに購入した「イカゲーム」のイカ墨焼きそば。
もちろんタイのもので、日本ではなかなかお目にかかれない珍しい逸品。
裏の説明書き、まったく読めませんね!
今はGoogleレンズという超便利なものがあって、妻ちゃんが作り方を解読しておりました。
少しだけお裾分けしてもらいましたが、しっかりイカ墨のコクがあって、ビリビリッと容赦ない、しかし爽やかな辛さもあって美味しかったですよ!
◆◇◆後記◆◇◆
やはり、いくら食べても食べ飽きないのがタイ料理。
できれば暑い夏に汗をダクダクかきながら食べるのが乙ですが、寒い冬に食べても美味しいんですよね。
春夏秋冬、いつでも食べたくなる味わいです。
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
J's Store (タイ料理 / 日ノ出町駅、黄金町駅、伊勢佐木長者町駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.8