年の瀬も押し迫った暮れ、妻ちゃんとやってきたのは花の都の東京・広尾。
妻ちゃんが「とにかく美味しいワインを!」と求めるので、やってきたのは「PEBBLE BEACH KITCHEN 広尾」(ペブル・ビーチ・キッチン広尾)さんというお店です。
広尾駅2番出口から歩いて3分のこちら、おしゃれなビルの2階にあり、外観だけでもシックでオトナな雰囲気ですねぇ。
他にも良さげなお寿司屋さんとか和食のお店が入るビルですが、エレベーターを降りてすぐにコンニチハ。
店内は壁面が全てガラス窓になっているので、開放感があって広々としています。
店内にはテーブルが並び、照明も落ち着いていて、佇んでいるだけでゴージャスな気分に浸れるのが、また最高。
さて、今回のコースは「フュージョン料理スペシャルコース」(全6品)。
日本各地の旬の食材を世界の芸術的な調理技法を駆使して仕上げ、さらにカリフォルニアワインを中心に旧世界から新世界の厳選のワイン150種以上の中からペアリングで楽しめる、あまりにも豪華でオトクなプランです。
(もちろん単品アラカルト注文も可能よ)
【冷前菜1】青森県産鴨肉の冷製
まず出てきた前菜は、実に美しい逸品でワクワクします。
ピンクグレープフルーツとリンゴのコンポート、ブルーベリーソースと、ワサビ菜と菊の花の付け合わせがまた美しいですねぇ。
みうけんはノンアルコールで、「セレブレ ノンアルコールスパークリング(ミニ)」。
妻ちゃんにはスパークリングワインで「ラック&リドル ブラン・ドゥ・ブラン(カリフォルニア)」。
このお店は「最も古い新世界」と称賛されるカリフォルニアワインに造詣が深く、ノンアルコールのドリンクのチョイスもスパークリングワインと遜色なく、全てにおいてクオリティが高いお店です。
盛り付けも彩りも、見るからに美しい一品! お皿に至るまで食材との色の調和が美しいわ。
前菜が美しく、美味しいお店に間違いがないなぁと思います。
さっそくギコギコ切ってギュムギュムと噛み締めてみると、まるでレバーを思わせるほどの濃厚かつ野生的な味わい!
酸味と渋味の鮮やかなブルーベリーソース、甘くて柔らかなフルーツとの相性も抜群で、ドリンクとも最高の組み合わせです。
【冷前菜2】パテ・ド・カンパーニュとレバーテリーヌの盛り合わせ
こちらのお店、パティシエさんがいらっしゃるそうでブリオッシュは自家製なんだとか。
もちろんパテもレバーテリーヌも自家製で、このブ厚い切り口にワクワクします。
ドリンク2杯目!
みうけんは「ココファーム&ワイナリー ヴェルジュ風ぶどう酢ソーダ」で、スッキリと聞いた酸味とブドウの香りが肉料理にピッタリです。
妻ちゃんは「ジョエルゴット ソーヴィニョンブラン(カリフォルニア)」で、ガッツリと味わいのあるソーヴィニョンブラン。白ワインでありながらガッツのあるお肉にも合うんです!
このパテがね、どっしりでね、肉厚でね、歯応えもよくってね。
ブリオッシュはパテと合わせても、テリーヌと合わせても上々の組み合わせ。
もちろん、そのままでも凝縮されたお肉の旨味をダイレクトに感じる事ができて、実にシアワセです。
お皿にはマスタードや塩、胡椒が添えてあるので、それぞれシンプルな調味料で素材の味を味わうのも、いとをかし。
通常、こういう時はバゲットの薄切りが添えられている事が多いですよね。
それはそれで美味しいですが、このしっとり柔らかくて甘めの味わいのブリオッシュとパテ・テリーヌの相性は素晴らしすぎて、もう泣けてくる美味しさです(T ^ T)
【温前菜】三陸のムール貝の白ワイン蒸し
これは貝好きのみうけんにはたまらない一皿!
ムール貝って、日本ではなかなか食べませんよね。
パスタやアヒージョ、韓国料理の「ホンハプタン」くらいでしかお目にかからない食材です。
このお料理に合わせるワインは、「グランクリュ・ヴィンヤード・シャルドネ(カリフォルニア)」。
みうけんはまだ前のドリンクがたくさんあったので、妻ちゃんだけ頂きました。
有名品種シャルドネの名前にふさわしい、優雅な上品さと気品を兼ね備えた味わい。まさに白ワイン界の女王様!
このムール貝は、三陸の大船渡のものだそうで、大ぶりな身がプリッとしており、味わいも深いです。
アサリともハマグリとも違うムール貝ならではの野生的な味わいは、まさに海のジビエと呼ぶにふさわしい!
ここで、すかさずオススメいただいたソフトパン。
もちろん1人1つ、ガッツリと頂きます。「パンです」とさらっと出てきた一皿ですが、このパンも小麦の香りがしっかりしていて美味しいのよ!
バターと白ワインがガッツリと効いて、ムール貝の旨味がガンガンに煮出された汁を、パンに吸わせていただくシアワセな瞬間。
もちろん、ムール貝そのものも美味しいのですが、貝ならではの濃厚で香り高い出汁をしっかりと感じられる残りのスープは、もうそれだけで「ごちそう」だなぁと思います。
【パスタ】ごろごろ食感を楽しむ青森短角牛のボロネーゼ
青森県産角牛の赤身。粗挽き&極限まで包丁で叩いた極細ミンチの二段活用です。
それらをじっくりじっくり煮込んだ、「魂の煮込みソース」のパスタとは!
ここからはガッツリとお肉料理になってくるので、ドリンクも赤くなってきます。
みうけんは「ココファーム&ワイナリー ぶどうジュース」。ワイン用品種のぶどうを使った深みのある味わいで、赤ワインを飲んでいるかのような濃密な満足感。
妻ちゃんは「TNT ピノノワール グロウン(カリフォルニア)」という、なんと爆薬の名前を冠した挑戦的な赤ワインで、その名の通りお口の中で炸裂する重くて濃厚な風味が、お肉にピッタリなんだとか。
食べてみると、噛むごとにギュムッ・ギュムッと感じる粗挽きと細挽きのお肉の歯応えがたまらない!
お肉の旨味をふんだんに活かしたソースの美味しさもさることながら、麺が驚異的なモッチリーニ!
今までトルコやらイタリアやらラトビアやら、いろんな国のパスタを食べてきましたが、このもっちり感は特別感がありますねぇ。
どんなパスタお使いですの?と聞いてみたら、生パスタとかではなく意外にも乾麺でした。
イタリアのマンチーニという高級パスタだそうですが、いろいろなパスタを試してココに落ち着いたそうで、ここまで至る試行錯誤はきっと涙ぐましいモノがあったのでしょうなぁ。
【メイン】大山どりのグリル 白ワインソース
最後を締めくくるメイン料理は、ガッツリとお肉のカタマリ!
ブランド鶏「大山鶏」をカリジュワにグリルしたもので、このボリューム感はスゴいですよ。
きっとソースも洋風の・・・かと思いきや、白ワインベースに西京味噌と柚子胡椒で仕上げたものだとか。
葱もバター蒸し焼き・炭火といった、2種類の調理法で仕立てたものをそれぞれ添えて、違いを楽しむという念の入れよう。
食べてみると、皮目はパリッと、お肉はむっちりもっちり。
噛むごとにお口の中にババーンと広がるジューシーな美味しさは、さすが!
葱もよく焼けていてトロリと甘くて、これはそんじょそこらの焼き鳥屋さんもハダシで逃げ出すクオリティですねぇ。
ここまで来て、この日のドリンクをおさらいしていただきました。
全部ボトルを開けたわけにはないにしても、こんなにたくさん飲んだのか!・・・と我ながらビックリですが、だって美味しいんですもの。ペアリングだし。
それにしても、このお店のスタッフさんのワイン愛と知識は相当なもの。
終始、飽きずに説明を聞く事が出来、またひとつワインに対する思い入れが深くなってしまいました。
【デザート】お酒好きな方も楽しめるチーズケーキ
自家製チーズケーキとダージリンティークッキーの組み合わせとは! まさに至福ぞ!
なんと、ただ甘いケーキというわけではなく、ワインに合うようにブラックペッパーを仕込んでいるそうです。
ドッシリと重みのある濃厚な美味しさのチーズケーキは、なるほどドコとなくサッパリしている感じがしますね。
いかにも手作りな素朴感あるクッキーと、見た目に鮮やかで甘酸っぱさが鮮烈なフランボワーズソースとの相性もバッチリですねぇ。
食後に、美味しいアメリカーノ。
アメリカーノは薄いイメージがありますが、こちらのアメリカーノはしっかりとコクがあり、しかしてゴテゴテしていないので食後のお口をサッパリとリセットしてくれました。
美味しかった食事とドリンクをおさらいする瞬間にふさわしいスッキリとしたコーヒーで、本日の食事を締めくくったのでした。
◆◇◆後記◆◇◆
今回お邪魔したのは、広尾駅から徒歩3分の「PEBBLE BEACH KITCHEN 広尾」さん。
日本の美味しい旬の食材をふんだんに使い、和と洋の良いところ採りをした「フュージョン料理」を楽しめるお店です。
店名にもなっている「PEBBLE BEACH」は、アメリカ西海岸カリフォルニア州にある風光明媚な海岸の名前。
洗練された雰囲気の店内で、美味しいお料理をいただきながらカリフォルニアワインをいただく瞬間は、人生の中の大切な一瞬・一瞬を彩ってくれる、とても大切な時間だと思います。
広尾の街で、いつもの旧世界とは違った、新たな風のワインを味わいたくなったとき。
「PEBBLE BEACH KITCHEN 広尾」さん、オススメのお店です。
お試しを!
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
※食べログでは表示されません
★☆食べログもごひいきに願います☆★
PEBBLE BEACH KITCHEN 広尾 (レストラン / 広尾駅)
夜総合点★★★★★ 5.0