今日の映画です。
今回見たのは、2020年(令和2年)公開、オランダ・リトアニア・ベルギーの合同制作映画、「スヘルデの戦い」(原題:De slag om de Schelde/The Forgotten Battle)です。
監督はマシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・Jr。
◆◇あらすじ◇◆
第二次世界大戦も終わりに近づいた1944年6月6日。
アメリカ・イギリス・カナダからなる連合軍が、多大な犠牲を払ってナチスが支配するフランス・ノルマンディーに上陸します。
敗走していくナチスに配送する敵対するナチス・ドイツ軍(以後、ドイツ軍と表記)との2ヵ月にわたる攻防戦の末、ドイツ軍は算を乱して後退していきました。
連合軍は、その後の作戦の遂行のために補給路を確保するべく、フランス・ベルギー・オランダを流れる国際河川、「スヘルデ川」の攻略を計画。
この川は港につながっており、この川を解放すれば奥にあるアントウェルペン港を解放することができるからです。
連合軍は、空挺部隊を24箇所の飛行場から出発させ、オランダ領のアーネムを奪還しようとします。
しかし、そのうちの一機が対空砲火を受けて墜落。
このグライダーのに乗っていた兵士たちは、ドイツ軍が支配するオランダ南西部にあるスハウウェン島へ放り出されてしまいます。
果たして、彼らは生き残ることができるのか。という映画です。
◆◇感想◇◆
正直、この映画の見どころは緊迫感のある戦闘シーンでしょう。
飛行機に曳航されながら滑空するグライダーの群れと、それを迎え撃つ対空砲火は緊迫感があり、実に見応えがあります。
その反面、主人公や脇役たちが繰り広げる人間模様は、あまり期待できません。
と言うのも、この映画は主人公と脇役がたくさん出てきます。
つい怒りにまかせてドイツ軍の車に投石を働き、追われる身となったレジスタンス組織の少年。
その少年の家族たちと、少年を追うナチス将校。
「あらすじ」にも出てきた、グライダーの連合軍兵士たちと、その兵士たちをかくまう村人たち。
そして、このナルヴァの戦いで負傷したドイツ海軍のオランダ人兵士と、野戦病院せ親好を深める、両足を失ったドイツ軍将校。
主に3組の主人公や脇役たちが、それぞれ違う立場でそれぞれの物語を紡いでいきます。
それはそれで、どれも良いストーリーではあるのです。
しかしね、変わるがわるの登場人物が交互に出てきては別々の話を同時進行で進めるから、だんだんワケわからなくなってくるんですよね。
なので、結局のところ、総合的なストーリー性は良くないように思います。
この映画の配役で、トゥンという少女の役をするのが、スーザン・ラデル。
この女優さんの演技は自然体でなかなか良いと思います。
まぁ、実話をもとにして良くできた脚本ではありますし、映像も臨場感あって良いですが、話の展開は見ていて疲れるので、また何度も見ようという気にはならない映画です。