みうけんのヨコハマ原付紀行

愛車はヤマハのシグナスX。原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。※現在アップしている「歴史と民話とツーリング」の記事は緊急事態宣言発令前に取材したものです。

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1954年(昭和29年)日本映画「山椒大夫」

今日の映画です。

今日見たのは、1954年(昭和29年)に公開された日本映画「山椒大夫」(さんしょうだゆう)です。

これは、もともと日本の古典文学であった「さんせう太夫」をもとに森鷗外が小説にし、さらに戦後に映画化されたというものです。

 

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時は平安末期。
平正氏の妻であった玉木(田中絹代)は数名の下女と、息子の厨子王(花柳喜章)、娘の安寿(香川京子)を引き連れて京都へ行こうとしますが、途中で人買いにさらわれて家族はバラバラになり、下女は殺されてしまいます。

 

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厨子王と安寿が売られていった先は、奴婢(奴隷)をこき使うことで悪名高い山椒大夫のところでした。

 

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この兄妹は数年にもわたって山椒大夫に酷使されて辛酸をなめますが、隙を見て兄は逃亡。

妹は兄を逃すために川に身を投じます。

 

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兄は、国分寺の僧侶のもとに逃れ、なんとか京都の関白に謁見するべく紹介状を書いてもらい、京都を目指して歩き始めるのです。

そして、関白に謁見するも最初は相手にもされず罪人あつかい。

 

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薄暗い座敷牢の中で今日処刑されるか、明日処刑されるかと悲嘆に暮れていたところで、父が残してくれた肩身の如意輪観音の懐中仏が関白の目に止まります。

その懐中仏は、関白が下賜したものでした。

 

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これをきっかけにして、厨子王は出世して国司となり、山椒大夫の暴虐に対して立ち向かっていくことになるのです。

 

この映画は、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を獲得するなど、海外でも高く評価されて今でも名作と語り継がれているということです。

特に、かつての日本の暮らしぶりが海外の人には珍しく、大いにウケたことは想像に難くありません。

 

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ただ、最初のうちは話が淡々と進んでいくので、退屈感が半端ない映画だなと思いました。

現代の、特撮をたっぷり使って観客に休む暇を与えない映画に慣れてしまっていると、この映画は本当に退屈だと思います。

 

こちらの方が、特撮もなく、フィルムが高価だったことから撮り直しもきかないということで、より丁寧に作られたという感じがするんですけれどね。

 

また、この映画に関しては特色のある俳優があまりいなかったのも個人的には面白くなかったところです。

ゴテゴテのギラギラな、一度みたら忘れないようなクセのある役柄を演じたのは「山椒大夫」本人を演じた進藤英太郎くらいか。

 

この映画は、話の内容としてはどん底から這い上がって悪を懲らしめ、さらに離れ離れになった母と再会するハッピーエンドな映画ですが、その反面で妹が死んでしまうといった悲劇的なシーンも織り交ぜて使うなど、緻密に脚本が作られていると思います。

 

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この映画を見ていて思ったのは、みうけんは歴史の話などをたくさん取材していますが、その歴史の中は決して見えてこない、歴史や史料に残っていない一般の市井の人々の暮らしが、この映画によってわずかに垣間見えた気がします。

 

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弱者であれば、よそものであれば、そして運が悪ければ、どんなに高貴な身分であっても人買いに売られて奴婢に身を落とす。

昔の日本の社会の中で生きていくというのは、ここまで大変だったのかなぁと思います。

 

 

 

 

 

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