ハマのオサレなモード街、元町。
平日の昼ともなれば有閑なマダムたちがオホホホと闊歩する石畳の街ですが、レストランも基本的にオシャレで実力のあるお店が揃っていますよね。
そんな中でも、元町のはずれの方にある隠れた銘店、「Le Petit Courageux」(ル・プティ・クラージュ)へお邪魔してきました。
雨の日の午後に映える石畳の上に、ワインレッドのテントが映えるというなんとも異国情緒のある空間で、いやがおうにも期待値がダダ上がりするというものですよね!!
まずは、今回いただくのは、ランチコースの中でもコスパの良さが必見と言われている、「ランチプレミアムコース」(全6品:2800円)にしました。
まずはアミューズということで、伏せたカクテルグラスの上にちょこっと乗せられたパンと、冷たいトマトムースが出てきました。
このパンがサクサクふわふわ、適度な塩気が食欲をそそります。
トマトムースは冷たく、上と下を混ぜればサッパリとしたフルーティな舌触りで、しっかりと酸味が活かされた涼しい逸品です。
カクテルグラスはすぐに裏返されて、紅芯大根で作られたソースが注がれました。
大根がこのような姿に変わってしまうというのも驚きですし、これも冷たく作られていて口がサッパリするとともに、野菜のほのかな甘味がしっかりと引き出されていて高級感のある味わいです。
オードブルは「スペイン産ラパン(仔ウサギ)とフォアグラのテリーヌ」(+400円)。
ナイフを通してみると、思いの外どっしりしていて驚きます。
どっしりと肉の旨味が効いた料理で、仔ウサギの出汁というのは個人的には初めてですが、なるほどウサギというものもこうして食べてみると美味しいもの。
そこにコッテリとしたフォアグラの風味が加わりますので、実にたまりませんね。
テリーヌは色んな材料をゼラチンで固めた、古くはフランスの国民的な保存食でしたが、このようにして今では手軽に頂けるというのもありがたいことですよね。
途中で、小さなフランスパンが出てきました。
大きさは小さくて2口くらいで終わってしまいそうなのに、食べ応えがとてもモチモチなので、いつまでも楽しめるフランスパンです。
小麦の香りとグルテンのモチモチ、そして適度な塩気がいつまでも余韻となって良い!!
本当はこの後、魚料理が出ますが写真を撮るのを忘れましたw
メインに「ハンガリー産 鴨のロースト 赤ワインソース」です。
ハンガリー産の鴨って、日本ではあまり馴染みのない食材ですよね。ただ、ハンガリーの盆地地帯は良質なとうもろこしの産地であり、そのとうもろこしを食べて育った合鴨が世界的に輸出されています。
実際に食べてみると、ギュムギュムッとしたかみごたえのある肉の中に、ジュワジュワとあふれる旨味がしっかり効いていて「いま、肉を食ってるぞぉぉぉぉぉぉ〜」って感じがすごいです。
デザートもいちいち、オシャレですよね。
本日のデザートは「桃のムースと桃のジュレ」です。
つるつるん、とした桃のムースは香り高く濃厚な味わい。
その反面、ちゅるるんとした桃のジュレは舌触りが滑らかで、夏に涼しい逸品だと思います。
食後のコーヒーとともに、焼き菓子もついてきます。
これも一つ一つが手作りなんでしょう。
口に入れるとじゅわ〜っと溶けるマカロンや、サクサクふわふわなメレンゲのロッシェ、ココナッツの香りが香ばしいチュイール、しっとりした甘さと食べ応えのあるマドレーヌなどと、どれも丁寧に作られているさまが溢れているのが良くわかる逸品です。
この日は、2人で食前のノンアルコールドリンクも飲んで、7500円のお会計でした。
このお値段でこの内容であれば、充分に充足感があり、満足度の高いコースだと思います。
ただ、店員さんが料理を運んでくる時にいちいち説明してはくれるんですが、声がちいさくて本当に聞き取れなかったのがネックかな。
次回行くときは、きちんとダンボの耳で説明を確認して、より深く理解したうえで元町のフレンチを楽しみたいと思います。
再訪希望値:★★★ 是非とも行きたい
【みうけんさんおススメの本もどうぞ】
★☆食べログもごひいきに願います☆★
Le Petit Courageux (フレンチ / 石川町駅、元町・中華街駅、日本大通り駅)
昼総合点★★★★☆ 4.2