1990年代の終わり頃ですが、上原知子さんという方の「一つ星」という歌を聞いたことがありました。
正直、当時のみうけんは流行していたtrfやドリカムなどを追っていたので、あまり琉球音楽に触れた事はなかったのですが、いろんな国の民族衣装には興味があったのでほとんど内容も分からずにジャケ買いしたようなものでした。
↑↑ちょっとだけ視聴できます。
2曲目の歌がそれです。
〽︎夕間暮ぬ空に
一ち星とぅめてぃ
しばし慰みぬ 思い語ら
てぃんぢゃらぬ なかび
渡る舟ふぃとぅち
契りさる ふたり・・・
試しに聞いてみて、その歌詞の不思議な余韻とともに、透き通るような歌声で朗々と歌い上げる上原知子さんの歌の素晴らしさに、しばらく大きな衝撃を受けたことは今にも鮮明に思い出されます。
それからというもの、沖縄の文化や歌謡に興味は持っていましたが、なにしろ海外旅行に行った方が近くて安いということもあり、最近まで沖縄には行ったことはありませんでしたが、2017年9月と2021年7月に念願の沖縄旅行を果たしました。
その日から、ますます沖縄に興味が募り、ついに念願の三線を購入。
昔はよく「じゃびせん」なんて言われたりもしましたが、正しくは三線(さんしん)です。
じつは、ずっと昔から欲しかったんですよね。
でも楽器というのは練習しないと弾けないのは当たり前であって、しかも楽器というのは大きな音がするわけです。
一人暮らしが長く、アパート歴が長かったみうけんにとっては、この点がネックとなり手が出なかったのですが、サイレンサーをつけて練習すればいいんですよ!! というネットの書き込みを見て、この度購入に踏み切りました。
いろいろ調べてみると、三線というものもピンキリで、安いのもあれば高いものもあります。
高いものを買えば当然良い音なんでしょうが、予算も考えて16000円のものを中古で買うことにしました。
これは前のオーナーさんは新品で6万くらいで買ったものだそうで、まぁ初心者向けの安いタイプではありますが、素人耳にはなかなか良い音を聴かせてくれます。
棹の塗りも黒塗りとスンチー塗り(木目を活かした塗り)がありますが、今回は基本の黒塗りで。
木目が綺麗なスンチー塗りも気になるんだけど、今回黒塗りを買ったのも何かの縁でしょう。
3本の弦を支えるところ、ウマというものですが、とても長いウマをつけています。
本来はもっと小さなウマをつけます。
この長いウマがサイレンサー、正式には消音ウマと呼ばれるもので、これを付ければ小さな音しか鳴らないので、住宅街での深夜での練習も気になりません。
楽器は練習してこそですからね。
騒音を気にして練習できないのではいけませんよね。
皮は本物のヘビ皮。
強化二重張りといって、合成皮の上に本革を張ったものだそうです。
本革一枚張りのようにやぶけることも少なくて扱いやすく、しかして良い音を出すらしい。
安価で扱いやすい合成皮にヘビがらをプリントしたものも多いですが、ヘビ年にあやかってふだんからヘビ皮のものを愛用しているので、ここはこだわらせていただきました。
ティーガーと呼ばれる胴巻も黒と黄色で、落ち着いていて綺麗で気に入っています。
三つ巴の紋は、昔の琉球王家の紋だそうです。
いつか、もう少し上手になって、人に聞かせられるぐらいに上達したら、みうけん家の家紋を入れた特注ティーガーをオーダーしようと思います。
さて、肝心の腕前のほうですが、このブログを書いている時点で1回しか練習していないので、まだ雑音しか出せませんw
とりあえず、元々好きだった沖縄童謡の「ちんぬくじゅうしぃ」から始めようとしていますが、最初の5音だけは音楽になるようになりました。
簡単な童謡から初めて、徐々に腕を上げていきたいと思っています。
このたび、三線を始めるにあたって初めて知ったことがありました。
それは、テレビなどで見る三線奏者はギターピックを使用して弾いている方が多いですが、正式にはツメと呼ばれるものを使って弾くということ。
ただピックの方が弾きやすいようですので、基本と応用、両方使って練習したいと思います。
これは水牛のツノで作られたもの。
プラスチック製のツメで弾くよりも深い音が出るような気がします。
音符も独特!!
音符は、工工中六工 工中六工・・・というもので、工工四(くんくんしー)と呼ばれていますが、まずはこいつを読めるようになるのが必要です。
とはいえ、前々から三線についてはいろいろ研究していたので、難なく覚えることができました。
もともと普通の音符が読めないからw、先入観なく覚えることができました。
あとは、この工工四に合わせて手を動かす練習です。
今回、新しい趣味として三線ライフが始まったわけですが、仕事しながら家事をしながらツーリングしながらブログ書きながら音楽聴きながら家庭菜園しながらジムに行きながら・・・と多忙の中で、いかに時間を捻出して練習に励むか。
どうか、これだけは念願の趣味であったわけですし、前のオーナーさんが飽きてしまってホコリをかぶっていた(らしい)三線が再びホコリをかぶったりしないよう、時間をかけてでも成就したいと思います。
いつか、横須賀か鶴見あたりのエイサーの会に入会して、皆さんの前に人知れず表れて三線を披露できる日が来るかもしれません。
今はただひたすら、そんなことを夢見ながら、子供達が寝静まった夜中になるとべヨンビヨンと雑音を奏でている夏の夜です。