ニュースでは連日、新型コロナ感染者数が過去最大を更新したと報道しています(2020年12月現在)。
考えてみれば、昨年の今頃(2019年12月)には世界にはコロナのコの字もなかったわけで、わずか1年たらずで世界は大きく変貌してしまったのだなぁ、と今更ながらに思い知らされます。
この新型コロナウイルスによって、世界中の多くの方が今なお塗炭の苦しみを味わっておられる現状には心が痛むばかりです。
そこで、京浜急行新大津駅近くのお地蔵さんをお参りしてきました。
新大津の駅から歩いてすぐのところ、国道へと向かう細い道のわきに、その地蔵堂はあります。
このお地蔵さまはいつもきれいに掃除がなされて、地元の方々からも大切にされている様子がよく分かります。
このお地蔵さまは地元では風神地蔵尊と呼ばれて親しまれており、比較的新しいもので大正時代末期から昭和初期にかけて地元の篤志家が現在地に勧請したものであるということです。
ここになぜ風神地蔵なのか、その由来が実に気になる所ではありますが、このお地蔵さまは地元では風邪に対して霊験あらたかと信仰されています。
この日、世界中で蔓延する新型コロナウイルスが少しでも収束しますように、と願いを込めてお線香をお供えしてきました。
現在のみうけんにとって出来る事は、せめて自分が感染して他にばらまかないように感染予防を徹底する事と、こうして神様仏様にお願いする事くらいです。
何とも歯がゆいばかりですが、こればかりは力不足のおり致し方ありません。
この風神地蔵さまの前の道は、もともとは細い生活道路だったかもしれませんが、昭和17年(1942年)に東京急行電鉄が「鳴神駅」を開業させてから、駅前の道路として多くの人が往来するようになりました。
時代は流れて「鳴神駅」は「新大津駅」と名を変え、時代は昭和から平成、平成から令和と移り変わっても、この風神地蔵さまは変わらずに優しげなお顔でこの道を歩く人々を見守っています。
いま、この前の道を通る人たちはみな一様にマスクをし、うつむいて言葉少な気に歩いていきます。
この風神地蔵さまに、時おり香華を手向ける人もいるようで、線香立てには灰が溜まっていました。
願わくば、一刻も早くコロナウイルスの猛威が収束して、完全に元通りとはいかなくても、また人々が明日への希望をもって暮らしていけるような、そんな世の中に戻ってくれたらどんなによいのだろうかと思いつつ、少しでも神仏の加護あれと一心に手を合わさせていただいたのでした。