みうけんのヨコハマ原付紀行

愛車はヤマハのシグナスX。原付またいで、見たり聞いたり食べ歩いたり。風にまかせてただひたすらに、ふるさと横浜とその近辺を巡ります。※現在アップしている「歴史と民話とツーリング」の記事は緊急事態宣言発令前に取材したものです。

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地域の信仰を受け継ぐ 山裾の玉姫稲荷(横須賀市)

横須賀市中心部から観音崎に向かって海沿いを走る国道16号線は、平日の昼間ともなれば走る車も少なく、寄せては返すさざなみが悠久の時を変わらず刻み、その美しさは筆舌に尽くしがたいものがある。


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馬堀海岸のインターチェンジを過ぎてすぐ、二車線から一車線に狭まるところを山側に折れると、その山裾には小さな稲荷社が見て取れるが、これこそが今なお地域の信仰を受けて愛される玉姫稲荷社である。


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この玉姫稲荷は明治29年頃にこの地に祀られたと言われている。

ある日、この辺りに住む若い娘が東京へ女中奉公へ出かける際に、弁当に伊勢町のヨモギを摘んで草餅を作って携えていた事でキツネに憑かれてしまったという。

 

家族は困り果てて、神仏の声を民衆に授ける商売をしていた「拝み屋」に相談したところ、この地に稲荷社を祀れば解決すると言われて勧進されたのだという。


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その後、この稲荷は女性が勧進したからという理由で「玉姫稲荷」という名で呼ばれるようになったのではないか、という話もあるが実際のところはよく分からないのだという。


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現在、社殿の中には小さくも鮮やかな稲荷殿がうやうやしく飾られ、本来は農耕を司る神である稲荷大明神が、地域の漁業者などからも篤い信仰を受けて大切にされているのだという。


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現在は奉納する人も減りつつあるのか、稲荷社の鳥居の一部は台座だけが残されている。


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また、いつのものか分からぬままに、古い社が落ち葉に埋もれようとしているのが見て取れるのである。


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このように、一見して訪れる人もまばらな小さな稲荷社ではあるが、毎年2月11日には「初午祝」と呼ぶ縁日を開き、稲荷講の家々が集まって「正一位稲荷大明神」と書かれた紙製の幟旗を建て、祭りの後にはその紙でカブトを折り子供達にかぶせるのだという。

 

このように、都会では忘れ去られてしまいそうな小さな稲荷社が、地域の有志たちによって連綿と守り続けられているところに、この地域に根ざす神仏への畏敬を感じるのである。

 

 

 

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